K. 読み物・その他

K. 読み物・その他

模型材料となる「木」の性質や宮大工の知恵、理想的な工作部屋の構築術、当時の帆船ブームを反映した雑誌の特集号など、模型製作の環境作りや材料へのこだわり、趣味としての楽しみ方を広げる周辺資料が収められており、多角的に帆船模型ライフを支える内容となっています。



(注) No欄が赤表示の書籍は、是非揃えていただきたい「お薦めの一冊」(白井一信)

No 書籍名 出版社 備考
 1

モデラーズルーム スタイルブック:

充実した模型ライフのための環境構築術

 

  模型工作部屋や工房は趣味を楽しむ至極の時間を過ごすスペースですが、どのようなスタイルがあるのか?私は東京都内のマンションの狭い一室を使っており、騒音も出せずで電動工具はルーターのみの手作業が中心。塗装となればエアブラシとコンプレッサーを多用するので、開放したバルコニーにダンボールで塗装ブースを用意して、天候に加えて風向きも見ながらの作業となっています。本書は、日本のプロのモデラー25名の模型部屋取材をまとめたものです。取材対象は「月刊モデルグラフィックス」誌で活躍するモデラーや造形師で、プラモデル工作が中心となっていますが、それぞれのこだわり具合に加えて、家具、便利グッズなどの紹介もあリます。同居している家族への理解をどう得るか、どう整理整頓して効率的な作業に取り組むか、マンションの場合の静寂性や臭気防止をどう確保するかなどなど豊富な写真とともにヒントが満載、日本の住宅事情も踏まえた虎の巻の感があリます。我らが木製帆船模型のモデラーの皆さんもそれぞれの「スタイル」で工作を楽しんでいると拝察しますが、その「スタイル」を格好良くする参考書です。
2

毎日グラフ 1981.8.2 

「帆船模型-夏休みに挑戦してみよう」 

毎日新聞社 

  『毎日グラフ』1981年8月2日号の特集「帆船模型-夏休みに挑戦してみよう」は、当時の子どもたちに夏休みの工作として帆船模型作りを提案した内容です。この企画は、手先の器用さや自然への関心を育むことを目的としており、当時の教育現場での体験学習の一環とも考えられます。帆船模型は、日本の伝統的な造船技術や航海文化を学ぶきっかけにもなったと考えられます。
3

世界の艦船 「特集 帆船」

 

 『世界の艦船』の「特集 帆船」は、1970年代に朝日新聞社から刊行された貴重な特集で、日本丸や海王丸、明治丸といった著名な帆船を含む世界の帆船の歴史と技術が紹介されています。この特集は、当時の航海技術、デザイン、そして帆船時代の象徴的な存在としての意義をビジュアルとともに伝える重要な資料です。特に、山高五郎氏が取り上げたカッティー・サークなどの帆船は、時代の記憶を今に伝えています。
4

ホビージャパン

「特集 華麗なる帆船の世界」 

 

  『ホビージャパン』1975年11月号(第75号)の特集「華麗なる帆船の世界」は、当時のプラモデルブームを反映し、サンタマリアをはじめとする歴史的帆船の模型製作に注目しました。西岡常一氏や小原二郎氏の著作とは別物ですが、当時の日本における工芸・模型文化の背景を知る上で貴重な資料です。
5

ADVEN 昭和52年6月号

「特集漕ぎ出せ!! 我らの海賊船」

エルアンドエー社

  ADVEN 昭和52年6月号の特集「漕ぎ出せ!! 我らの海賊船」は、当時の人気だったスチームホイールや帆船モデル、レクリエーションボートに関する興味深い内容を扱っていた。この号は、日本の模型・趣味文化の発展を反映しており、特に航海や海賊をテーマにしたフィギュアやプラモデルの流行を象徴している。当時の若者たちの冒険心や自由な価値観が、こうした特集を通じて表現されていたと考えられる。
6

VINCENZO LUSCI ED. NAVI DISEGNI E MODELLI DI NAVI

 ルッシーの図面のカタログ

  ヴィンチェンツォ・ルッシーの『Navi Disegni e Modelli di Navi』は、古代から近代に至る船舶の図面と模型を網羅した貴重なカタログです。特に古代船舶や軍用船、商船、クルーズ船の設計図が収録されており、モデリズム愛好家や歴史的研究者にとって重要な参考文献です。1977年のカタログ版は、詳細な寸法と解説とともに、実物模型製作の基盤として広く活用されています。
7

THERTY WOODEN BOATS Catalog of Building Plans

 

  Wooden Boat Magagine
8

Stockwin's Maritime Miscellany: A Ditty Bag of Wonders From the Golden Age of Sail Paperback – International Edition, August 5, 2014

『Stockwin’s Maritime Miscellany』は、ジュリアン・ストックウィン少佐が執筆した、航海の黄金時代にまつわる魅力的な事実や興味深い物語が詰まったエッセイ集。海軍の知識と情熱を込めて構成されており、帆船時代の生活、戦争、人物、技術に関する多彩なエピソードが紹介されています。英語版で高い評価を得ており、読者に当時の海の世界への入り口を提供します。
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人と船そして海

荒川 博・大杉 勇 編

航海士として約10年のあいだ商船に乗り、その後は海事史研究の傍ら執筆や翻訳、イラストなどを手掛け、平成13年に亡くなった著者の、遺稿とも言える作品を書籍化。アメリカを見つけた男や酒浸りになった英雄、炎の提督、海のロビンフッド、国を救った海賊、などが登場する、潮の香り満載の29編の興味深い実話を収録。
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海の文学志

単行本 – 1992/8/1

 尾崎 秀樹 (著)

 大衆文学評論の第一人者が、吉川英治、司馬遼太郎、山岡荘八、海音寺潮五郎などの時代小説作家から、遠藤周作、井上靖、辻邦生などの現代作家に至るまで、文学作品に現われた「海」をテーマに、幅広い知識と巧みな切り口とを綯交ぜにしながら文学史の一端を切り開く、興味あふれる海洋文学論。
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海の人物史

 

 尾崎秀樹/TBSブリタニカ

   『海の人物史』は尾崎秀樹が1979年にTBSブリタニカから刊行した対談集で、四十年以上前の作品でありながら、当時の作家たちとの深い対話が収録されている。内容は時代的に一部古くなっている部分もあるが、文学と海洋文化の交差点に立つ人物像を描く貴重な記録である。尾崎の鋭い洞察力と、対談相手との緊張感あるやり取りが際立つ。この書籍は、日本の文壇における『海』というテーマの文化的意義を探る上で、重要な文献の一つといえる。
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法隆寺を支えた木

NHKブックス

 

西岡常一/小原二郎

本書は著名な宮大工の西岡常一氏と農学博士の小原二郎氏の共著です。西岡常一氏は数多くの著書を遺しましたが、中でも「木を買わずに山を買え」とか「塔組みは、木組み、木組みは、木のくせ組み、木のくせ組みは、人組み、人組みは、人の心組み、人の心組みは、棟梁の工人への思いやり、工人の非を責めず、己の不徳を思え」という宮大工の口伝などを紹介する著作は、大会社の経営者や管理職に良く読まれベストセラーにもなりました。この本もその1冊になりますが、筆者が面白いと思うのは西岡氏が書かれた部分よりも、小原氏による科学的な根拠に基づき職人の口伝を学術的見地で解説していることです。これに加えて、我々日本のモデラーが日頃からお世話になっているヒノキについて解説した「ヒノキと日本人」や「ヒノキ考」の章などは、役には立たないかもしれませんが、50年近く前に出版された古書の割には実に新鮮で面白く、エンターテイメントです。ヒノキがより身近なものになります。

帆船模型工作でもヒノキは多くの利点を持つ良材で比較的安価で手に入りますが、これも近未来どうなるかは分かりません。コストと手間をかけてでも適材を探し回ることにもなるかもしれません。木製模型も長く鑑賞するためには、作り方、維持のやり方、手間のかけ方の”3方”が肝要で、コストもかかるということだと思います。(栗田正樹)

法隆寺を支えた木 西岡常一、小原二郎著 NHK ブックス 1978 年

 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro