年代: 16世紀 船籍: アフリカ、中近東
縮尺: 1/50 スクラッチビルト
製作者: 肥田 純 Jun Hida
製作期間: 6ヶ月
ペルシャ湾、紅海、インド洋沿岸を航行する木造船を総称してダウと言い、地域・形状により種々の名称がある。8世紀頃から交易船として登場し、現代でも使われている。ジオラマとしては山上のらくだの隊列との遠近感の表現と、海面の表現に苦労した。この情景は16世紀頃の、現代で言えばイエーメンあたりの船着き場を想定している。
年代: 1674 船籍: イギリス
縮尺: 1/64 ウッディジョー
製作者:白井 一信 Kazunobu Shirai
製作期間: 9ヶ月
チャールズ二世の王室ヨット。テムズ川沿いのロンドンタワーはチャールズ二世の住まいで、そこにこの船が舫われていても良かろう。17世紀のタワーの絵を見ると現在も同じ。このためタワーの写真を集め、グーグルアースで大きさを測り、タワーの川沿いの一部を再現した。桟橋上の赤い服の人物がチャールズ二世・・・のつもり。
年代: 18世紀 船籍: 日本
縮尺: 1/100 スクラッチビルト
製作者:田中武敏
製作期間: 2年
江戸時代に、大阪-江戸間の物流を支えた純日本式構造の貨物船。10組問屋が自らの船にトレードマークの「菱垣」をつけたことから菱垣廻船と呼ばれる。モデルは「なにわの海の時空館」の「浪華丸」。洋式帆船とは異なる構造の和船、外板が大厚板造りなので現場合わせが大変だった。また菱垣と帆の製作は試行の繰り返しであった。
年代: 1744 船籍: イギリス
縮尺: 1/96 スクラッチビルト
製作者: 梅田安次
製作期間: 3年
米国の模型設計者として有名なハロルド・ハーン氏の図面を使用し、実物の骨組みを再現したストラクチャーモデル(構造模型)。アメリカ独立戦争時に、アメリカ東海岸の防衛強化のために建造されたイギリス海軍のフリゲート艦で、後に英仏戦争に参加し、建造から36年間の長期にわたり活躍した。
年代: 1768 船籍: イギリス
縮尺: 1/48 スクラッチビルト
製作者: 前川 政司 Masashi Maekawa
製作期間: 2年
沿岸警備に用いられたイギリス海軍のスクーナー型小型船。上記と同じハロルド・ハーン氏の図面を使用。昨年の展示会は、構造模型として船体のみ出品したが、その後愛着も沸いて今年はこれにマストを立てた。初めての構造模型は埃との格闘であり、試行錯誤の連続であるが、別の楽しさを発見、目下2隻の構造模型を製作している。
年代: 1800 船籍:スペイン
縮尺: 1/24 アンフォラ・モデル
製作者: 関口 正巳 Masami Sekiguchi
製作期間: 2年
初期の潜水艇の断面模型。27回展に出展後、再度レプリカのあるバルセロナ海洋博物館を訪問した。2005年には日本で「モントリオル※のドゥリーム」(※この艇の発明者)と題した訳本が出版され、潜水艇の全容が分った。彼の発想の背景、疑問点が解明され、この艇の素晴らしさを再認識し、改めて前回作品をディテイル・アップした。
年代: 1880 船籍: イギリス
縮尺: 1/96 スクラッチビルト
製作者: 青木 武 Takeshi Aoki
製作期間: 2年
米国ブルー・ジャケット社の図面を使用。308トン、3本マストのスクーナー型貨物船。帆船から蒸気船に移行する19世紀後期、帆船がどのように使われていたかを再現したジオラマ。広さ、スケール感の表現など難しい課題であったが、いくらかでも時代をイメージしていただければ幸いです。
年代: 1890 船籍: フランス
縮尺: 1/35
製作者: 堀川 洌 Kiyoshi Horikawa
製作期間: 6ヶ月
19世紀末頃からブリタニュー地方で使われたロブスター用の漁船。原型はスループやカッターのデザインに基づいているが、個々のタイプは漁の目的に合わせて独特の設計がなされていた。本船は補助エンジンを持ち、ロブスターを捕った後はエンジンを使用して帰港を急いだ。フランスの漁船として全体の色彩バランスに留意し製作した。
年代: 19世紀中期 船籍: アメリカ
縮尺: 1/16 スクラッチビルト
製作者: 岩本 和明 Kazuaki Iwamoto
製作期間: 9ヶ月
19世紀中頃に全盛を極めた米国捕鯨船に搭載されていたキャッチャーボート。「白鯨」にも登場する。モデルシップウエイ社の図面を使用。この船、2回目の製作のため苦労はなかったが、今回は帆を作り、銛手を乗せて動きのあるものにしてみた。船体は檜材のラッカー仕上げ、フィギアはドイツ兵を加工して油絵の具で着色した。