E. 一隻ごとの解説書

E. 一隻ごとの解説書

  特定の名船を1隻1冊で徹底解剖した図面集や解説書です。英国軍艦の「アナトミー・シリーズ」やフランスの戦列艦を網羅したブードリオ氏の著作など、細部再現のための究極の資料。ビクトリーやカティーサークなど特定の船を極めたい際の決定版となる高度な資料群です。


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(注)  No欄が赤表示の書籍は、是非揃えていただきたい「お薦めの一冊」(白井一信)

No 書籍名 出版社 備考
1 Anatomy of the Ship Series

CONWAY MARITIME PRESS

このアナトミーシリーズは英国軍艦を中心に10種類以上の帆船について1隻1冊にまとめたシリーズ本で、1冊4000円強と比較的安価です。 本の大半が詳細なイラストと図面で構成されており、実船の細部を知ることができます。この本1冊でその船をフルスクラッチで作ることもできますし、キットに手を加える場合にも大変参考になります。また、製作しようとする船と同種類、同時代の船の本を見れば大変参考になります。絶版も多いですが少し待つとまた再販されます。

1-1

The Royal Yacht CAROLINE 1749

ロイヤルヨット・キャロライン 

英国王室ヨット「ロイヤル・キャロライン」。マンチャ社等の人気キットがある。
1-2

The Naval Cutter ALERT 1777

 カッター・アラート

 
1-3

The Armed Transport BOUNTY

特務艦バウンティー 

「バウンティー号の反乱」「戦艦バウンティー」等映画になった。有名な反乱事件の舞台となった英国海軍輸送艦。 マモリ社、アマティ社の人気キットがある。
1-4

The Bomb Vessel GRANADO 1740

ボムケッチ・グレナード 

英国海軍のボムケッチ(臼砲搭載艦) 「グラナド」。ボムケッチのキットは少なく、現在はアマティ社の「ボンバルダ」(フランス軍艦)のみ。
1-5

The Colonial Marchantman SUSAN CONSTANT 1605

コロニアル商船スーザンコンスタント

大航海時代のガレオン型商船 「スーザンコンスタント」。ガレオンの数少ない資料の一つ。マモリ社「ローテルルーベ」、コーレル社「ハーフムーン」などの製作の参考になるか?

 

1-6

The Fore-Masted Barque LAWHILL

 4本マストバーク・ラウヒル 

バーク 「ローヒル」

 

1-7

The 32-gun Frigate ESSEX 1799

 32門艦フリゲート・エセックス

米国海軍の砲32門搭載フリゲート艦 「エセックス」
1-8

The 24-gun Frigate PANDORA 1779

24門艦フリゲート パンドラ

英国海軍の砲24門搭載フリゲート艦 「パンドラ」。バウンティーの反乱兵追跡のために派遣されたことで有名
1-9

The 74-gun ship BELLONA

74門艦ベローナ 

英国海軍74門戦列艦 ベロナ。コーレル社のキットがある。
1-10

The 100-gun ship VICTORY

100門艦ビクトリー 

トラファルガー海戦におけるネルソン提督の旗艦、ビクトリー」。マンチャ社、マモリ社、コーレル社等、キットは多数ある。
1-11

The Schooner BERTHA L. DOWNS

 

「バーサ・L・ダウンズ」は、ケネベック川沿いに建造された大型の4~6マスト schooner の一つで、北アメリカの航海史に残る船隻です。当時の輸送を支えた大規模な帆船として、造船技術と海運業の発展を象徴しています。現在はモデルや文献を通じてその歴史が記録されており、専門書『Anatomy of the Ship Ser.』などでも取り上げられています。

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1-12

The Ships of Christopher Columbus SANTA MARIA, NINA, PINTA

コロンブスの船団 

コロンブスの三隻の船隊「サンタマリア」「ニーナ」「ピンタ」。アマティ社からはこの3隻のキットが、またサンタマリアはウッディジョー社、マンチャ社等がある
1-13

The 20-Gun Ship BLANDFORD

 20門艦ブランドフォード

英国海軍20門スループ艦 「ブランドフォード」
1-14 H.M.S.BEAGLE Survey Ship Extraordinary ダーウインの探検船 「ビーグル」。マモリ社のキットがあるが改装時期の差で異なる部分が多い。
1-15

Captain Cook's ENDEAVOUR

キャプテンクックのエンデバー 

キャプテンクックの探検船、「エンデバー」。コーレル社のキットがある。
1-16

The Frigate DIANA

フリゲート・ダイアナ 

 

英国海軍のフリゲート艦 「ダイアナ」
1-17 THE 44-GUN FRIGATE USS CONSTITUTION 現在も現役扱いで保存されている、米海軍大型フリゲート艦「コンスティチューション」。マモリ社のキットがある。
 
No

書籍名

出版社 備考
2

Jean Boudriot/ANCRE

Jean Boudriot氏の著作によるシリーズ (下記の各冊)

  74門艦の4冊セットを頂点として、現在入手しうる最高の資料。全てフランスの船。各書、解説書と多数の図面により構成されている。ただし非常に高価(各OOFは価格ーフラン)。下記ANCRE社のホームページで購入できる。
2-1

The 74-Gun Ship Vol.1

英語版 (船体編)

ブードリオ氏を世に知らしめた74門戦列艦の完璧な再現。4巻セット。英語版
2-2

The 74-Gun Ship Vol.2

英語版 (艤装編)

2-3

The 74-Gun Ship Vol.3

英語版 (帆装編)

2-4

The 74-Gun Ship Vol.4

英語版 (運用編)

2-5 The 74-Gun Ship Vol.1 仏語版 ブードリオ氏を世に知らしめた74門戦列艦の完璧な再現。4巻セット。フランス語版
2-6 The 74-Gun Ship Vol.2 仏語版
2-7 The 74-Gun Ship Vol.3 仏語版
2-8 The 74-Gun Ship Vol.4 仏語版
2-9

Le FLEURON Vaisseau de 64 Canons 1729

仏語版 ル・フルーロン

フランス海軍砲64門搭載戦列艦  800F

 

2-10

LE MERCURE Le Navire Marchand 1730

仏語版 貿易船ル・マルセイル

『LE MERCURE Le Navire Marchand 1730』は、18世紀のフランス商船「ル・マルセイル」をテーマにした専門書で、1991年にパリで出版された『Archéologie Navale Française』シリーズの一部です。2巻構成で、表紙と dustwrap(カバー)付きのハードカバー形式。内容は貿易船の設計、建造技術、航行史に焦点を当てており、当時の海運文化を詳細に解明しています。ISBN 9782903178260 で確認可能。日本語版は未発行で、仏語での学術文献として評価されています。
2-11

LA RENOMMEE Fregate de 8 1744   

仏語版 フリゲート ラ・レノミー

美しい姿のフランス海軍8ポンド砲フリゲート艦 800F
2-12

Le REQUIN Xebec 1750

仏語版

「鮫」という変な名前の地中海で使われたケベック船。 ケベック船の資料は数少なく貴重である。

Le REQUIN Xebec 1750は、1750年ごろに建造されたxebec船を模した模型として知られ、詳細な木材工事の図面に基づいて構築されています。約1.5年の製作期間を経て完成し、フォーラムにはビルドブログが公開されています。特にボウ部分の構造やフレームの組み立てが注目されており、モデリング技術の高さが際立ちます。この模型は歴史的なxebecの設計と建造プロセスを再現する重要な例です。

2-13

LA SALAMANDRE Bomb-ketch 1752

仏語版 ボムケッチ ラ・サラマンダー

ボムケッチ(臼砲搭載艦)の貴重な資料  750F
2-14

LE BOULLONGNE Conpagnie des Indes

仏語版 ル・ブローニュ

東インド会社船
2-15

LA BELL POULE Fregate de 18 1765

仏語版 ラ・ベルポール

18ポンド砲搭載フリゲート艦 580F
2-16 LOUGRE LE COUREUR 1776 仏語版 ラガール・ル・クーレア フランス独特の小型船「ラガー型」の私掠船  400F
2-17 BONHOMME RICHARD The John Paul Jones's Ship 1779 仏語版 米英戦争における米国ジョン・ポール・ジョーンズの乗艦、英フリゲート「セラピス」との死闘は有名 550F
2-18 LE CERF Cutter 1779    仏語版 仏語版 フランスの大型カッター  430F
2-19 LE BATEAU DE LANVEOC 1780 仏語版 ブレストの1本マストボート 300F
2-20

LA VENUS Fregate de 18?1782

仏語版 フリゲート ラ・ベニュス

18ポンド砲搭載の大型フリゲート艦  450F
2-21 TRAITE L'AURORE 1784; Negrier 仏語版 ラ・オーロラ 奴隷輸送船 700F
2-22

LE CYGNE Brig de 24? 1806

仏語版 ル・シーニュ

24ポンドカロネード砲搭載の美しいブリッグ艦  530F
2-23 

La JACINTHE Scooner 1825

仏語版 スクーナー ラ・ジャスティー

スクーナー。船名は「ヒヤシンス」と読む  330F
2-24 LA CHALOUPE ARMEE EN GUERRE? 1834 仏語版 キャノン砲1門と4門のカルベリン砲により武装されたランチ(艦載の大型ボート) 165F
2-25 LA CREOLE Corvette 1827 仏語版 コルベット艦 750F
2-26

L'AURORE Corvette 1766-1777

仏語版

小型艦ながらオーバーすぎるデコレーションに覆われたコルベット艦 2000/9新刊 550F
2-27 LA BELLE CAVELIER de LA SALLE? 1684 仏語版 1995年に発掘された砲6門の小型艦。フランス語なので来歴はよく分からない。 670F
 2-28*

MODELES HISTORIQUES  Musee de la Marine

 

発刊は少し前になるが最近入手したので掲載します。これは1隻の船の図面集ではないが、フランス海事博物館の模型を収録したもので、何とも写真が素晴らしい。フランス語が分からないのが残念。でも見ているだけで満足できる一冊。490F

 

 
No 書籍名 出版社 備考
3-1

亀船

 金在瑾(桜井健郎訳)/文芸社

   
3-2

CUTTY SARK

C. NEPEAN LONGRIDGE/ MODEL & ALLIED PUBLICATIONS

「カティーサーク」の詳細解説書。カティーサークを正確に製作される方はぜひ参考にされたい。マンチャ社等のキットがある。
3-3*

The Anatomy of Nelson's Ship

 C.N.LONGRIDGE/Naval Inst.Press

「.ビクトリー」の1/48スケールモデルの製作過程を解説した名著。イラスト、図面とも素晴らしい。ビクトリーの製作には後記アナトミーシリーズのビクトリーとともに、絶対おすすめ。
3-4

帆船図説 

-日本丸・海王丸の艤装と帆装-

橋本進/海文堂

 『帆船図説 -日本丸・海王丸の艤装と帆装-』は、橋本進が編集し、海文堂から1979年1月に発行された貴重な技術書籍です。日本丸と海王丸の艤装および帆装の詳細を記録し、両船の姿を後世に伝えることを目的としています。A4判252ページの内容は、当時の造船技術と帆船の美しさを詳述しており、歴史的価値が高い。オンデマンド版も存在し、今なお研究者や愛好家に支持されています。
3-5

CUTTY SARK

Gyril L. Hume/HISTORIAN PUBLISHERS

 キュリル・L・ハムによる『CUTTY SARK』は、1971年にHistorian Publishersから出版された帆船に関する研究書です。英語で書かれた成人向けの著作で、主に航海史をテーマとしています。この書籍はカイド・ライブラリー(国立海事博物館)に所蔵される資料の一部としても知られ、Cutty Sarkの歴史的背景や建造経緯、運用状況について貴重な情報を提供しています。ハムの執筆は、当時の航海技術や時代背景を深く掘り下げており、海事史愛好家にとって重要な参考文献です。
3-6

H.M.S.VICTORY  Building, restoration & repair

HER MAJESTY'S STATIONERY OFFICE

『H.M.S. Victory: Building Restoration and Repair』は、戦艦ヴィクトリアの修復とメンテナンスに関する専門的記録です。アーサー・バグラーによる著書で、構造的な修理技術や材料使用の詳細が詳
3-7

"The Introduction of the Ironclad Warship
CLASSICS OF NAVAL LITERATURE"

BAXTER/NAVAL INSTITUTE

   ジェームズ・フィニン・バクスターによる『鉄甲艦の登場』は、1933年に初版が発行された海軍史の古典的著作で、鉄甲艦の台頭を初めて包括的かつ徹底的に研究した作品です。ナバールインスティテュートの『海軍文学の名著』シリーズに収録されており、当時の海戦技術の変革や戦略的影響を詳述しています。この書籍は、19世紀後半から20世紀初頭の海軍技術進化の鍵を解明する上で極めて重要な文献です。
3-8

The C.S.S.Florida

 F.L.Owsley, Jr./Alabama

   F. L. Owsley Jr.の『The C.S.S. Florida』は、南北戦争中の南部連邦艦隊の巡洋艦「フロリダ」の運命を詳細に描いた著作である。同書は、艦の航海、捕獲までの経緯、およびアメリカ合衆国海軍との対決について的確に記録しており、特にブラジル・バハ州での活動と最終的な捕獲過程が強調されている。Owsleyの研究は、当時の外交的・軍事的文脈を深く掘り下げており、『American Neptune』誌などでの論文も含め、史料的価値が高い。
3-9

The ATHENIAN TRIREME

Morrison & Coates & Rankov/CAMBRIDGE

 ギリシャ軍艦「オリンピアス」の復元船進水直前に初版『アテナイの三段櫂船』が刊行され、同船復元に関する歴史的・技術的背景が提供された。その後15年間にわたり、櫂と帆を用いた5シーズンの実験的試験航海が実施され、得られた知見は新たな考古学的発見や歴史的・科学的・生理学的研究によって補完されてきた。この第二版では、本文を全面的に改訂し、数多くの実質的な変更を加えた。さらに、オリンピアスの試験航海を詳細に記述し、性能データを報告するとともに、次期再建時に望ましい改良点を概説する全く新しい章を追加した。新たに19点の図版を収録しており、そのうち11点は海上を航行するオリンピアスの写真で、初版では図面のみで表現せざるを得なかった設計上の特徴を実証している。
3-10

War, Technology, and Experience aboard the USS MONITOR

D.A.Mindell/Johns Hopkins

1862年3月、ハンプトン・ローズにおいて合衆国艦モニター(USS Monitor)が、装甲を施し改装された旧メリマック号である連合国艦ヴァージニア(CSS Virginia)と激闘を繰り広げたエピソードは、歴史上よく知られています。しかし、デヴィッド・A・ミンデルは著書『War, Technology, and Experience aboard the USS Monitor』の中で、この物語に新たな視点を提示しました。彼は、水面下で「盲目的に」戦った船乗りたちが、自ら「鉄の棺桶」と呼んだその鋼鉄の怪物の中で、いかに生き、いかに対処したのかを浮き彫りにしています。

ミンデルは、鉄装甲艦がいかにして一つの概念から実用的な兵器へと進化を遂げたのかを明らかにしています。その建造がいかに当時の製造技術を利用し、またその変革を促したのか、そしてこの艦がいかに19世紀アメリカの民衆や文学的な想像力を惹きつけたのかを論じています。

3-11

Thames Sailing Barges

E.C.Freeston & B.Kent/Model Shipwright

 『Thames Sailing Barges E.C. Freeston & B. Kent』は、モデル造船の分野で広く評価されている書籍であり、テムズ川の帆船の歴史的設計と建造技術を詳細に解説しています。特に、E.C. フリーストンとB. ケントの実際の船舶をもとにした正確な模型製作ガイドとして貴重です。『Model Shipwright』シリーズの一環として、丁寧な図面と段階的な手順が提供され、初心者から上級者まで幅広く活用できます。この書籍は、英国の沿岸航海文化を理解する上で不可欠な資源です。
3-12

The Dory Book

Paperback – June 15, 2022

by John Gardner (Author), Samuel F. Manning (Illustrator)

New England Pinky Schoonerであるドーリーは漁船、木材運搬用の平底船、救命ボート、レクリエーション用の手漕ぎボート、そして競技用ヨットとして使用されてきた。

これまで刊行されたドーリーに関する本の中で最も網羅的な本書は、ドーリーの歴史であると同時に、建造の実用的な手引書であり、さらには詳細な建造図面を含む23種類の設計集でもある。

『ナショナル・フィッシャーマン』誌の長年の寄稿者である著者と、イラストレーターのサム・マニングは、この分野における権威者。世界中の建造者から故ジョン・ガードナーのもとに絶えず寄せられた手紙や写真は、本書が広く普及し、多大な影響を与えてきたことの証左である。

My Modeling Journey by Bob Filipowski.pdf

3-13 

日本近代造船の礎

へダ号の建造

伊藤稔

ヘダ号の建造は、⻄伊豆の戶田でロシアの技術者を中心に進められたが、現地の船大工達が総力をあげて協力して洋式帆船の建造を直に学んだ。この知識と技術を利用して、幕府はヘダ号に倣った⻄洋式帆船の建造に取り組み、戶田が当事「君沢(くんたく)郡」に属していたことから、これらの帆船を「君沢(きみさわ)形」と称し, 10 隻が量産された。

ヘダ号建造では、村内から船大工棟梁7名が選ばれ、小論考にある石原藤蔵は棟梁頭取であった。日本の船大工は伝統的に設計図をもとに造船する習慣はなく、親方や先輩から木割の口伝と自らの経験をもとに船を造っていたが、藤蔵はヘダ号建造に際して克明にメモをとり、これをもとにヘダ号と君沢形の壱番船建造の間に縮尺 1/10 の小型サイズのスクーナー模型を試作し、同時に設計図が描かれたふしがあるという点である。これら設計図は戶田造船郷土資料博物館に寄託されている。

       

 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro