❚第3章 活動領域の拡大 1995-2004

第1章

第2章

第3章 活動領域の拡大

第4章

第5章

1975-1984

1985-1994

1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004

2005-2014

2015-2024

ザ・ロープの会員数は23年目の1998年には100名を超えました。展示会の出品作品数も拡大を続け、2000年の25回展には「出品数80点 (会員49点,一般31点)。入場者8449名。この調子で行くと展示会が狭くなり見学者来訪者に迷惑がかかるので、役員会で討議中」との記録も残っています。1998年には他同好会に先駆け、ホームページを開設したほか、2004年には国内の同好会の連合体としてJSMCCが組織され、船の科学館『羊蹄丸』にザ・ロープの常設展示場と工作室『夢工房』がオープンしました。

 


 

 1995(平成7)

 20th 

 1月 阪神淡路大震災 3月 地下鉄サリン事件 7月 Amazon.co.jp 開始  11月 Windows95 日本発売 野茂英雄投手ドジャーズに入団、新人王

 

1/15-1/30

第20回ザ・ロープ帆船模型展作品の解説は苦心談を中心に

 出品数69点。会員数87名。出品数は会員53点、会員外16点の合計69点という賑わいで、大作·力作が目立ち、この日のために頑張った会員の熱意が偲ばれた。また出品リストも、帆船の時代別解説を最初に纏めると共に、各作品の解説は製作の苦心談を中心に記述するよう、今回から形式を改めた。会場の展示も概ね出品リストの順(年代順)にしたが、見た目にも纏まった印象でなかなか良かった。

入場者は男性 6,369名、女性 2,477名、計8,846名にのぼり、特に初日の入場者 1,401名は新記録であった。ザ·ロープ·オーサカの浦田会長をはじめ各地の同好会の方が多数来場されたほか、テレビ東京、テレビ朝日などの取材があった。1月28日、伊東屋さんのご厚意による20回記念の立派なクロージィングパーティーに改めて感謝します。なお今回、初めての試みとして、会場にアンケート用紙を置いた。 

ーザ·ロープ会長 栗田善一郎 (ザ・ロープニュースNo,7)

 

入場者でごった返す第20回展会場
入場者でごった返す第20回展会場

5/22-5/23

アメリカの展示会 (The Mariners' Museum and Park) に出品した坪井悦郎会員の作品が入賞

アメリカ東海岸、バージニア州ニューポートニューズにある海事博物館 'The Mariners’ Museum and Park' 主催の1995年度展示会に奥村会員、坪井会員が出品。坪井悦郎氏出品のHalifax (1/300) が見事入賞し、ザ・ロープの名をあげて帰国(この競技大会は5年に一度開かれる)。ザ・ロープの帆船模型製作水準はまんざらではないことの証明になり甚だ喜ばしいことである。来る2000年にも出品予定である。

ー奥村義也会長『振り返り日記』(ザ・ロープニュースNo.27 )

 


8/9-8/14

20周年記念帆船模型展記念講演 

伊東屋9Fギャラリーで第1回以来の作品50隻を展示。期間中 8/12、杉浦昭典氏 (元神戸商船大学教授) および高橋泰邦氏 (海洋小説翻訳家) の記念講演。

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嬉しく忘れることのできないエピソードー記念講演「翻訳と海」

帆船物を訳すようになってから23年経つが、模型を見て自分のイメージを作っている。ザ·ロープの帆船模型展は第1回から拝見している。第3回帆船模型展の打ち上げパーティーの席で、会員の小林さんが「あなた、ホーンブロワーシリーズを読んでおられますか」と、ポケットから本を取り出して聞かれた。なんとも言えずにやにやしていると「この親父読んでねーな。読まない奴がこんな所で食ったり飲んだりするな」と睨み付けられ、いかに面白いかということを滔々と述べられた。そのうち私のスピーチになって戻ってきたら、小林さんが「あ…あなあな、穴があったら入りたい。先生も人が悪い」と直立不動。これは大変に嬉しく忘れることのできないエピソードである。出版社の担当者と話す度に話が出るが、かならず「うれしいですね」となる。また、ホーンブロワーシリーズの中で、ホーリーストンで磨きこんだ甲板を「月影に白い」と訳したら、「これを模型の甲板にぜひ表現したい。生地でもなく、ステインの着色でもなく、その表現に苦労している」といった会員の人もいて、励みになっている。

高橋泰邦氏 (海洋小説翻訳家) 「翻訳と海」の記念講演より

(ザ・ロープニュースNo.9 1995年8月)

 


8/25 

-10/22

第12回全国都市緑化ちばフェアの海のシルクロード社パビリオンにザ・ロープ会員の作品30点を展示

建設省主催、第12回全国都市緑化ちばフェアに海のシルクロード社が単独パビリオンで参加、これにザ・ロープから作品30隻を貸し出す。なお輸送の都合で出品はすべて先般の20周年記念展の出品作品とし、20周年記念展の会場から移送した。(ザ・ロープニュースNo,9)


10/17

海へのロマン満載 手づくり帆船模型

資料あさりで”頭の体操” 定年後の趣味にピッタリ

長続きする趣味があれば定年後も楽しい。「王様の趣味」 といわれる帆船模型は海へのロマンをかき立てる。結成20周年を迎えた愛好者の会 ザ ・ロープ 副会長 の奥村義也さんにその魅力を聞いた。(『新潟日報』1995年10月17日)

 


 

 1996(平成8)

 21st 

「海の日」施行(現:7月の第3月曜日) ポケベル契約者数ピークに(1,078万人) バンダイより「たまごっち」発売大ヒット、社会現象に

 

1/15-1/30

第21回ザ・ロープ帆船模型展

出品数54点 (会員37点、一般17点)。会員数92名。

出品作品のレベルが年々向上していることは大変心強く、とくに今回は一般出品のうち、中園さんのラ·ミラージュ、土屋さんのロイヤル·ウイリアムが人目を引いた。中園さんはこのミラージュ製作に1450時間もの時間を注ぎ込み、時に早暁3時から取り掛かったこともあるとかで大変な力作である。また土屋さんは静岡からの出品で、静岡の帆船模型同好会「デルタクラブ」のメンバーの由、大作の背景も理解できる。

また今回は、1995年アメリカ ニューポートニュース市のマリナーズ·ミュージアムで開催された第4回全米帆船模型競技大会に、奥村さんと坪井さんが出品し、坪井さんのハリファックスが見事入選の栄誉を得たことを記念して、賞状と作品をその時のスナップ写真と共に展示することができた。 ー栗田善一郎(ザ・ロープニュースNo.11)

 


8/7-8/12

初の帆船模型完成品の特別販売会

出品した31作品中 7点が成約

伊東屋の企画・主催の販売会に会員31作品を出品、7作品が成約となる。以降、2000年(第5回)まで毎年開催。

 


 

 1997(平成9)

 22nd 

消費税3%→5%に引き上げ 三洋証券、北海道拓殖銀行、山一證券相次いで経営破綻 PHS契約数ピークに(710万台)東京湾アクアライン開通

 

1/15-1/30

第22回ザ・ロープ帆船模型展

 出品数67点(会員46点、一般21点)。会員数97名。入場者7,274名。

 

参加者のレベルは年々アップしてきているが、注目されたのは、中園利考氏の「ラ・ビーナス」(1/60)。プードリオの図面を忠実に再現した傑作と評判。また、静岡から参加した土屋勝司氏の大作「74門艦」(1/60)はまだ建造途中であるが重量感のある素晴らしい作品であった。

一方、小さい作品では、金森弘一氏の「カカフェゴ」(1/360)と鈴木堆助氏の「ガレオン船」の2隻が注目を集めた。前者は昨年米国に持参し絶賛を博した作品であり、その精密さに驚嘆の声しきり。後者は1/200の「ガレオン船」を中心として、同一縮尺の机や工具等を配した工作室の情景を表現した楽しい作品であり、女性や子供さん達にも喜ばれたもの。他の作品も、紙面の関係で紹介ができないのが残念だが、いずれも作者の個性を表現していて見応えのあるものばかり。  ー竹内 久 (ザ・ロープニュースNo.15) 

 

パーティーでの新人紹介
パーティーでの新人紹介

 

 1998(平成10)

 23rd 

「明石海峡大橋」が開通(当時世界最長の吊り橋) 郵便番号が7桁に

 

1/15-1/30

第23回ザ・ロープ帆船模型展開催直前に大雪も入りは盛況

出品数60点(会員39点,一般21点)。会員数101名(3桁に!)。入場者数8322名。

開催直前に大雪に見舞われ出足が心配されたが、会期中の総入場者数は8,322人と例年を上回る入りで、まずは盛況。遠く北海道や九州などからの来客があったのは例年どおり。「ザ·ロープ オオサカ」をはじめ各地の友誼団体の代表者の訪問もあり、なごやかな交歓風景も見られた。読売新聞その他、新聞·雑誌などの報道もあった。 出品数はレリーフ1点を含んで計60隻。小は船体長10cmのものから同1mを越える大型作品までバラエティに富んだ作品は来客を楽しませた。一昨年から始まった帆船模型教室(講師は奥村会長)の受講者も見事な完成品を並べ、これが古い会員にも刺激を与えていた。小林会員による制作実演も人気を呼んだ。  ー竹内久(ザ・ロープニュースNo.19)

 


10/10

IT時代を一寸先取り ザ・ロープのホームページを立上げ

 

白井一信会員が当年7月に個人ホームページ「横浜帆船模型工房」を開設。さらに、10月にはザ・ロープのホームページを開設する。

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ザ・ロープのホームページとは

ザ・ロープではIT時代を一寸先取りして、1998年10月10日 にホームページをオープンしました。我が国の帆船同好会の中では、最も早い方だと思います。

《どうしたら見られるの》

インターネットが見られる様にします。それにはまず、パソコンを買います。最近はデスクトップ型という多少かさばる機種なら、5万円程度からあります。10万円ぐらい出せばもう充分です。もしホームページを印刷したければプリンターも必要です。プリンターも19800円くらいからあります。もちろんカラー印刷が出来ます。3万円出せば高級機?です。

パソコンを買ったら、プロバイダーに加入します。インターネットの中継基地のようなものです。加入の手続きはパソコンに入っているソフトでできます。ニフティーとかODNとかってやつです。加入料金は使える

時間との関係等で色々あります。どれがいいかは使っている人に聞いてみましょう。みんな自分の加入しているプロバーダーが一番いいと言います。加入すると自分のEメールアドレス(Eメールの番号 ·· Eメールが出来るようになること)ももらえます。もちろんインターネットも見れます(ら抜き表現は✖)。パソコンには、一般にインターネットエクスプロラーとかネットスケープというソフトが最初から入っています。このソフトで「アドレス」という欄に http://club. pep.ne.jp/~kazu. s/index. htm(読み方は http ダブルコロン、スラッシュ、スラッシュclub ドット pep ドット neドットjp スラッシュ、チルダ kazu ドットsスラッシュ index ドット htm です。何秒で言えるかな)と打ち込めば、ザ·ロープのホームページが出てきます。ちなみに http://village. infoweb.ne.jp/~fwhv7340/index.htm と打ち込めば私、白井のホームページが出てきます。関係なかった?

《ザ·ロープのホームページには、どんなことが書いてあるの》

表紙、ザ·ロープの生い立ち、会の運営と行事、展示会等のご案内、ニュース、会員の作品、全国の木製帆船模型同好会名簿、リンク集という内容になっています。

「表紙」は本来ホームページと呼ばれる部分で、前頁の画面のコピーがこれです。キャプスタンの絵は宮島さん作、メニュー等を掲示しています。「リンク集」とは、例えば横浜帆船模型同好会などのホームページを紹介しており、ここからすぐに横浜帆船模型同好会のホームページを見に行けるようになっています。

「会員の作品」コーナーでは、現在36隻の写真と解説を掲示しています。過去の展示会に東さんが撮影されたものです。また解説は、展示会のパンフレットの解説を主に流用しています。(最近更新していません。ごめんなさい) ーWeb担当 白井一信(ザ・ロープニュースNo.31)

 

横浜帆船模型工房(白井一信氏の個人ホームぺージ))
横浜帆船模型工房(白井一信氏の個人ホームぺージ))

 

 1999(平成11)

 24th 

東海村核燃料加工会社で国内初の臨界事故 臓器移植法に基づく初の脳死移植 NTTドコモが携帯電話向けネットサービス「iモード」

 

1/15-1/30

キットを使用せずに製作した作品の表記区分が「オリジナル」から「スクラッチビルト」に代る
キットを使用せずに製作した作品の表記区分が「オリジナル」から「スクラッチビルト」に代る

第24回ザ・ロープ帆船模型展出品数88点は過去最多を記録

出品数88隻(会員51点,一般37点=過去最多)。入場者8706名。

 

今回は記録的なことが3点あった。一つは出品隻数が88隻になったことで、今までは平均して56隻,記録であった第1回展の75隻を大幅に上回った。作品も近代の船が増えるなどバラエティ豊かになり、壁面には東康生さん撮影の素晴らしいパネル写真と宮島敏夫さん制作のヨーロッパの船に関係ある看板の数々が良くマッチして盛大な展示となった。残りの二つは初日に1046名の入場者で賑わったことと女性入場者数が増え4人に1人が女性で熱気を帯びながらも華やかさに溢れていた。

(ザ・ロープニュースNo.23)


2月

アメリカのSMAニュース2月号に掲載されたザ·ロープとの姉妹クラブの件、早速役員会に諮り、快く手を結びましょうという同意の返信を3月に差し上げました。SMAと姉妹クラブになることにより、相互になお一層親しみが増し、楽しく情報交換できることになれば大きな幸せです。また有意義なニュースが聞けることと思います。

SMA主催のロス、ロングビーチ港、客船クインメリー号での帆船模型展示会は、次回2000年3月31日、4月1、2日の三日間の予定です。既にザ·ロープ会員数名の申し込みがあります。より多くの会員諸氏の参加申込みをお待ちしています。 ー奥村義也(ザ・ロープニュースNo.24)

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ご存知の通り、SMAは日本に姉妹クラブを持っています。東京のThe Ropeです。SMAの多くのメンバーは、1994年と1998年に開催されたWestern Ship Model Conference and ExhibitionでThe Ropeのメンバーと出会ったことがあります。私たちは彼らとニュースレターを交換し、時々個人的な手紙を交換する人もいます。ヤス・コモリタは日本を訪れました。ヤスの助けを借りて、日本での出来事を皆さんに知らせるつもりです。 (SMA Newsletter Feb 1999)

 

ザ・ロープとの姉妹クラブを伝えるSMA Newletter Feb 1999
ザ・ロープとの姉妹クラブを伝えるSMA Newletter Feb 1999

 

 2000(平成12)

 25th 

 西暦2000年問題 マイクロソフトがWindows2000を日米欧同時発売

 

1/15-1/30

今回からキットを使用せずに製作した作品の表記が「オリジナル」から「スクラッチビルト」に代る
今回からキットを使用せずに製作した作品の表記が「オリジナル」から「スクラッチビルト」に代る

第25回ザ・ロープ帆船模型展出品数は前回に続き80点台になり、役員会でも対策を検討

出品数80点(会員49点,一般31点)。入場者8449名。この調子で行くと展示会が狭くなり見学者来訪者に迷惑が掛かるので、役員会で討議中である。

ー奥村会長の『振り返り日記』より

(ザ・ロープ・ニュースNo.27 )

 

 

四半世紀も続けてきた展覧会は銀座といえども、わがザ・ロープ唯一つだけ・・・

この第25回展を祝う記念パネルを用意して、それぞれの作品と並ぶ出品者全員の写真を撮って下さったITO-YAのご好意はありがたかった。私たちの「ザ・ロープ」がこのように息長く作品展を続けてこられたのは、技術的な切磋琢磨、向上もさることながら、”帆船模型を通して会員相互の心つなぐロープ”の精神が醸す和やかなムードが展示会に活かされてきたところにあるのだろう。毎年会場を提供くださるITO-YA社長伊藤さんから「四半世紀も続けてきた展覧会は、銀座といえどもわがザ・ロープ唯一つだけ... 」と、嬉しいお褒めの言葉をいただいた。

ー東康生会長(ザ・ロープニュースNo.27)


1/15

創立25周年を記念『木造帆船用語英和辞典』を発刊

大石将司会員が長年書き留めた膨大な用語集がベース

帆船や帆船模型に使われている用語を英語を中心にして体系的に整理しまとめ上げたもので、ザ・ロープ創立25周年を記念して2000年1月に発刊された。当時の会員の大石将司氏が長年にわたって書き留められた膨大な帆船用語集に、会員の西明秀哉氏と小松正幸氏が協力して完成させた。表紙デザインは津久居廣会員。  

2000年1月 会長 奥村義也

編者のことば

10年ほど前、帆船に搭載されている大砲について興味を持ち、文献を調べていたところ、それまで全く知らなかった専門用語が次々に出てきました。これらの用語を念のため、一つづつ解読して書きためてゆくうちに、その数はかなりのものになり、内容も搭載砲関連用語だけでなく、帆船用語全般にまで広がってゆくことになりました。

平成10年のザ・ローブ例会の席上、この用語集を奥村義也会長、竹内久副会長にお見せしたところ、是非整理してまとめてみてはと強く勧められました。

早速、西明秀哉氏に相談いたしましたところ、同氏には1年にわたるパソコンへの打ち込み作業の上、独自に数多くの用語調査をされ、更にイラストまで添えて下さる真摯なご協力を頂きました。その結果、当初私が考えていた単なる用語集から、このような実用的な海事辞典に仕上げることが出来ました。

また、欧米の帆船に掲揚されてきた旅についても、5年ほど前から調べていたのですが、 用語と同様に文献が少なく、まとめるのに苦労いたしました。この旅の歴史を辞典に添えるべく、小松政幸氏のご協力を頂きました。同氏は私の稚拙な手書きの旗を、パソコンを駆使され、形、意匠色彩とも、見事に仕上げて下さいました。

この経過からお分かりいただけますように、この辞典は、帆船模型製作の仲間からの温かい助言と協力があってはじめて世に出ることが出来たと思っております。仲間の各位に心から感謝を申し上げます。そしてこの辞典が、ザ・ロープ会員各位の帆船模型製作活動に多少なりともお役に立つことが出来るならば、編者としてこれに過ぎる喜びはないと思っております。

2000年1月 大石将司


3/31-4/2

”Western Ship Model Conference and Exibit 2000” に ツアーで参加金森弘一会員が船舶模型展コンテストで銀賞・銅賞をダブル受賞

ザ・ロープでは、米国ロングビーチに係留されていたクイーン・メリー号船上会場で催されたWestern Ship Model Conference and Exibit 2000 ⁽SMAとその他の船舶模型団体⁾に参加と東部のニューポートニュース、ワシントンを巡るツアーがあり、浅川青木・梅田・土屋・関口等13名が参加。奥村・土屋・金森各氏は模型を持参し、展示会に参加。土屋会員の船はクイーン・メリー号での展示会で売れてしまうというハプニング?があった。5年に1回、米国バージニア州ニューポートニューズにあるマリナーズミュージアムで開催される船舶模型展示会コンテストに、金森会員製作のミニチュア模型を搬入展示。帰国後に「ヒヤシンス」が銀賞同「カサフェゴ」が銅賞というダブル受賞の栄冠を獲得したことが知らされた。ー関口正巳(50周年記念メッセージ)

Western Ship Model Conference and Exibit 2000 参加ツアーの一行
Western Ship Model Conference and Exibit 2000 参加ツアーの一行
金森会員の受賞作品(第26回展2001に特別出品)
金森会員の受賞作品(第26回展2001に特別出品)

ヒヤシンス La Jacinthe 1/192  スクラッチビルドロープは直径0.03㍉から0.2㍉までの5段階を使用した。素材は推定0.01~0.02㍉のナイロンファイバーを使用。これを3本から63本まで、自作の撚り器で燃りあげた。この糸は湿度の関係でかなり伸縮するため、完成後にトラブルが起きないよう湿度60%前後の日を選んで作業した。なお、資料はブードリオ氏の図面を使用した。ー金森 弘一(第24回展1999作品リスト)


6/16

宮島俊夫会員がWasa

スウェーデン王室へ

寄贈

ザ·ロープの会員であり、横浜帆船模型同好会の会員でもある、宮島さんの生涯テーマの“WASA” がスウェーデン王室に寄贈され、その進呈のセレモニーが6月16日、港区のスウェーデン大使館で行われました。

クリスター·クムリン大使は「"WASA"はスウェーデンの誇りであり、このような立派な芸術的な傑作は世界のどこにもなく、長くスウェーデン王室の宝になるでしょう。心から感謝します」と感謝の言葉を述べられました。大使自身もまだ学生だった1961年当時、ワサ引き上げの様子を毎日強い関心を以て見守っておられたとのことですし、帰国のたびに “WASA 博物館"へは必ず訪れられるそうです。「日本でこの様な立派な"WASA”を手元に置くこと ができることは、自身としても非常に光栄に思います」と話されました。 宮島さんの”WASA”は立派なケースに収められ、スウェーデン大使館のロビーに展示されています。スウェーデン大使館は港区六本木にありロビーは出入り自由です。機会がありましたら、お訪ねください。

当日の様子と”ザ·ローブ”の活動の様子が NHKにて収録され、7月27日18:00よりの 「首都圏ニュース」(関東地方)と翌28日5: 00の「おはよう日本」で放映されました。(ザ・ロープニュースNo.29 2000/8/31)

 

宮島さんのWasa (第20回展1995年出品)
宮島さんのWasa (第20回展1995年出品)

ヴァーサ Wasa 1/20 スクラッチビルド   昭和57年第4回の展示会に彫刻の一部をバネルに配置して出品したのが始まり。その後10回展で船首部を完成、15回展で船尾をジオラマ式で出品し、その間種々の作品を出品しながら20回展を迎えた。材料はすべて朴材。だいぶ重くなり腕を痛めたりしたので、重さを量ってみたら18キ□ほどであった。もっと重いと思ったが。ー宮島俊夫(第20回展1995作品リスト)

ヴァーサ Wasa 1/20 スクラッチビルド   この作品の出品は今回で3回目になる。いよいよ展望楼と彫刻が完成した。以下作者の言葉。元来私は彫刻を付けたいために船を造る人間である。だが早く彫刻をやりたくても、船の微妙なカープに合わせるのは歯痒い思いをする。また参考文献の彫像は正面の図が主なので、側面は想像するしかない。側面の彫刻は約160個、背面を含めると200個ばかり。目前に迫つたザ·ロープの20周年には完全完成の予定で、それまではワサ尾漬の日が続く。ー宮島俊夫(第18回展1993作品リスト) 

 


 

 2001(平成13)

 26th 

「聖域なき構造改革」を唱えた小泉純一郎首相誕生 米で同時多発テロ 米マリナーズのイチロー外野手がMVPと新人王受賞

 

1/20-2/4

第26回ザ・ロープ帆船模型展見やすくするため出品数を抑えて展示

出品数67点(会員61,一般6)。入場者数8363名。

昨年のザ·ロープ25周年が80隻の出品による展示会、京橋会館での記念パーティ、さらenに帆船用語英和辞典の発行など盛り沢山な年でしたが、その後を受けての今年の展示会は、来場者に一隻一隻をよりよく見ていただくため出品数を65隻程度に抑え、受付も普通の展示会風にするなど少し変えました。お客様の反応はもう少し続けてみないと判断できませんが、毎年お越し頂くあるお方から「すっきりしてきたね」との感想がありました。(ザ・ロープニュースNo.31)


 

2002 平成14

 27th 

日韓共催サッカーW杯  初の日朝首脳会談で拉致被害者5人が帰国 ノーベル物理学賞に小柴昌俊氏、化学賞に田中耕一氏

 

1/19-2/3

第27回ザ・ロープ帆船模型展

韓国の帆船模型同好会が模型持参で来場し特別展示

出品数60点(会員48点,一般12点)、入場者8,899名。

 

1月17日韓国から1通のファックスが一門会長宛届いた。内容は当会のホームページ上で、ザ·ロープ第27回展が開催される事を知って、「船を一隻持参のして来日したい」というものであった。

1月27日(日)、同会のHam会長と製作者のKim氏のお二人が、全長150cmという超大型の「朝鮮通信士船」の模型を持参のうえ来場された。制作者のKim氏は帆船模型ショップを経営しており制作実績も相当あるビルダーの由で、今回持参の船も良い仕上がりであった。急遽、会場に臨時の場所を作って展示し来場者に見ていただいた。短時間ではあったが、意見交換の後で、おニ人は熱心に我々の作品を鑑賞して大変感心された様子であった。最後にHam会長より当会に韓国製キット「亀船」のキットのプレゼントを受けた。そのキットは白井さんに作って貰い、製作状況をロープニュースで皆さんに報告してもらうことになった。

ー田中武敏 (ザ・ロープニュースNo.35)

韓国から模型を持参して飛び入り参加
韓国から模型を持参して飛び入り参加

7/5-9/1

"BEST OF THE BEST" 横浜 日本郵政歴史資料館で企画展帆船模型海のロマンを感じて』

横浜の日本郵船歴史資料館にて横浜帆船模型同好会と共催で企画展「帆船模型ー海のロマンを感じてー」を開催、30作品を展示。

 

事務周からパンフレッ トが送られてきた。奥村先生から、 「是非見に行きなさい、素晴らしいよ。外国の博物館にも負けないような雰囲気だよ」と電話を頂いた。ロープのホームページでも大いに推奨されていた。小林正博さんからも 「とにかく行ってみなさいよ」とのお奨め。

7月 9日 に行って来た。誰やらではないが感動した。以下、独断と偏見の観賞記である。一言で云つて、さすがに“BEST OF THE BEST" の言葉どおりである。技量トップクラスの方々の作品で、しかも年月を経た、香気の漂う作品が多く、私のような模型歴の浅いものにとっては、噂にだけしか知らなかった、あるいは何の気なしに見過ごしていた名作が数多くあり、改めて多少なりとも観賞眼を持つようになった「帆船モデラー」の一人であることに喜びを感じた。

ー松本善文(ザ・ロープニュースNo.37)

日本郵船歴史資料館企画展「帆船模型ー海のロマンを感じてー」
日本郵船歴史資料館企画展「帆船模型ー海のロマンを感じてー」

10/15

NHK文化センターで帆船モデルシップ制作講座が開講、講師に金丸信次郎会員と安藤雅浩会員

NHK文化センターで「帆船モデルシップ制作講座」を開設。金丸信次郎会員が講師で、アマティのキット「サンタ・マリア」を製作する。2003年、2004年には安藤雅浩会員が講師を担当。

 

2004年NHK文化センター青山教室(左から3人目が講師のID12安藤雅浩会員)
2004年NHK文化センター青山教室(左から3人目が講師のID12安藤雅浩会員)

 

2003 平成15

 28th 

自衛隊イラク派遣決定、戦闘下で初

 

1/18-2/2

第28回ザ・ロープ帆船模型展

SMA から作品持参で参加

出品数74点(会員62点,一般12点)、入場者8.909名。

シカゴの同好会 SMAからDon Dressel, Bill Russel, Gus Agustin, Yas Komorita の各氏が夫人同伴で来日、9作品を出品。

 

例年どおり佳品揃いであったが大きな見所としては3つあったと思う。第一は、先述した正味10年を費やされたという白井さんと坪井さんならびに加藤史郎さんの名作で、ザ・ロープの歴史に残る3名作が揃つて完成した姿を見せたこと。第二は、先々代の会長栗田善― 郎さん、先代の会長奥村義也さん、現会長の一門龍男さんの3代揃い踏みの最新の作品が見られたことで、趣味の仲間のグループ展としては稀有のことではないかと思う。第三は、会場の関係で残念ながらその素晴らしさが充分に生かしきれていなかったが、宮島俊夫さんの労作にして大作である「バイユーのタピスリー」である。

ー「第28回展を観て」松本善文(ザ・ロープニュースNo.39)

 

ビクトリー H.M.S. Victory 1/48 スクラッチビルト

全部作ると全長2㍍、家屋の事情からここまでで完成とした。結局ここまでで10年弱を要した。何しろ有名でかつ現存する船のため詳細な資料が多くあり、資料がある異常それに従わねばと0.1㍉単位で正確さを追求した。滑車のサイズもしかり。ロープ類についてもすべて0.1㍉単位で直径をあわせ、太さのみならず右撚り左撚りも実物どおりとした。戦列艦製作の作業量の多さは桁違いでラットライン(縄梯子)の結び目だけで2千箇所弱、もうこりごりである。ー白井一信(第28回展作品リスト)

ビクトリー H.M.S. Victory 1/300 スクラッチビルト

全長34㌢㍍のミニチュアビクトリーで昨年に続いての出品であるがものが小さいために作り直しの連続に鳴った。ロープをクリートやビレイピンに結んだり、滑車に通す作業でジブブームを3回も折った。デッドアイ下のチェーン(0.15㍉の真鍮線)を黒くするのに、ガンブラックを薄めて腐食染めしたら1年間で切れるところがでてきて、その補修には非常に手間取った。これからも切れていくかと思うと戦々恐々である。

ー坪井悦朗(第28回展作品リスト)

宮島俊夫会員の大作「バイユーのタピスリー」
宮島俊夫会員の大作「バイユーのタピスリー」
何れも10年という歳月 をかけた白井一信会員の超大作と対照的に超細密の坪井悦郎会員の傑作 Victory が並んで展示
何れも10年という歳月 をかけた白井一信会員の超大作と対照的に超細密の坪井悦郎会員の傑作 Victory が並んで展示

5/16-6/23

サン・ファン館復元船進水10周年記念企画展

『世界の帆船模型展』ザ・ロープから23点を出展

宮城県慶長使節船ミュージアム サン・ファン館(石巻市)の復元船進水10周年記念企画として「世界の帆船模型展」が開催され、会員の23作品を出展。

 

ザ・ロー プの特別展示はミュージアム の隣にあり、部屋・ショーケース・雰囲気はとても立派 なものでした。ザ・ロー プの作品は全てケー スの中にあり、先方の対応の良さが感じられます。24日 は白井さんと夕方合流して、3人 (小生の妻も一緒 )で寿司屋で美味い魚と「はや」と酒に愉快な一時を過ごしました。サンファン館では、白井さんと交代で説明をサ ポートしましたが、入場者も多く、中にはザ・ロー プのホームペ ー ジを見て製作している人からの質問や、子供たちの輝いた眼が印象的でした。ご報告 まで。 ー田中武敏(ザ・ロープニュース No.40) 

 


 

 

2004 平成16

 29th 

Facebook開始  中越地震

 

1/1

日本帆船模型同好会協議会 (JSMCC) 発足

初代会長にザ・ロープ田中会長を選出 

「日本の帆船模型を愛好する各クラブおよび同好会等と相互の親睦を図り、情報交換を行なって、日本の帆船模型の普及と知名度を高め、帆船模型に関する知識の向上、技術の伝達及び交流、指導に貢献すること」を目的に発足。ザ・ロープ田中会長が初代会長になる。

 


1/17-2/1

第29回ザ・ロープ帆船模型展会場のレイアウトを一新

出品数60点(会員46点,一般14点)、入場者8715名。

今回の見所は、まず会場のレイアウトの一新であろう。会員の肥田純さんのデザインになるレイアウトは来場者になかなかの好評であった。壁面をブルーの布を巡らして飾り、陳列台の要所々々に向形の小型の台を置いて高低差をつけることでアクセントを持たせると共に、小型の作品をその上に置いて、鑑賞者がより見易いよう配慮したこと、中央には2段に陳列ができるような島を2ケ所に分けて設け、周囲を鑑賞者が廻れるようにして作品を目近に観られるようにしたことなど、来場者の視点に配慮したレイアウトは、作品の配置にもむしろゆったりした感じを与えてもくれた。 ー「第29回展を観る」松本善文会員ザ・ロープニュースNo.43)

 

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7/17

船の科学館『羊蹄丸』に常設展示場をオープン

休日には帆船模型工作室『夢工房』を開設

船の科学館 「羊蹄丸」内にザ・ロープの常設展示場を開設、会員の33作品を展示。休日に帆船模型工作室として「夢工房」を開設、会員ボランティアにより運営する(2011 年9月まで続く)。   

 

模型の聖地」にしたいんだよね・・・

『夢工房』のーミング託した白井さんの思い

「夢工房」のネーミングは白井一信さんが「夢工房」という言葉が入ったものも含め、確か5つくらいの案を並べて、メールで公募し、20人余りの方が回答を寄せられたと思う。「帆船模型工房」などと言ういささか定番的で平凡な名も含まれていたが、意外にも「帆船模型夢工房」なども含め、『夢工房』が一番多かった。

話は少し戻る。工房開設の準備が進められている頃だった。時も所も記憶が曖昧になってしまったが、喫茶店でお茶を飲みながら、白井さんが熱く語った言葉を思い出す。

「あそこを帆船模型だけでなく、色んな模型の「聖地」にしたいんだよね」白井さんのソフトな人柄もあったと思うが、この名を選ばれた理由には、彼のこんな夢が託されていたのだと思う。

ー松本善文(ザ・ロープニュースNo.73 )


 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
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