第44回ザ・ロープ帆船模型展 (4/5)

Photo Gallery of the 44th Exhibition 2019



44-29

肥後藩御座船 泰寶丸

建造年/年代: 1710年頃
国籍/建造地: 日本
縮尺: 1/62
キット/自作: 自作
製作者: 田中 武敏
製作期間: 1年6ヶ月

17世紀、徳川300年の泰平の世では軍船が不要になり、西日本の諸大名は参勤交代の輸送用に転用した。肥後藩は波奈之丸と泰寶丸を保有し交互に使った。参勤交代の航路は熊本から陸路で大分の領地に行き、御座船に乗り換え大阪まで行った。その先、江戸まで伏見経由陸路で約40日を要した。御座船の資料は極めて少なく、資料集めに多くの時間を割いたが、船の科学館や熊本博物館などに協力を頂いた。使用木材はヒノキ、塗装は水性工芸うるしの朱と黒。今回は船上の二階建て「屋形」を分解して製作した部分を見て頂きたい。 

44-29

TAIHO-MARU

Period: 1710
Nationality:  Japan
Scale: 1/62
Kit: Scratch-built
Built by: Taketoshi TANAKA
Work devoted: 18 months


44-30

菱垣廻船

建造年/年代: 19世紀
国籍/建造地: 日本
縮尺: 1/72
キット/自作: Woody Joe
製作者: 霞   崇
製作期間: 8ヶ月

江戸時代のわが国を代表する大型貨物帆船で、油・醤油・紙・薬などの日用品を大阪から江戸に運送した商船です。菱垣廻船の由来となった菱垣とは船体両舷に設けられた垣立に菱組格子の装飾と高い船尾(艫屋形)が特徴です。このキットは半構造で矢倉板、基板を外して中が見えるよう製作した。

 

 

44-30

Higaki-kaisen

Period: 19th Century
Nationality: Japanese
Scale: 1:72
Kit: Woody Joe
Built by: Takashi KASUMI
Work devoted:  8 months


44-31

ロジャー B. テイニー

建造年/年代: 1833
国籍/建造地: アメリカ
縮尺: 1/54
キット/自作: Art amb fusta
製作者: 藤巻 光男  *一般
製作期間: 8ヶ月

1800年代のアメリカ沿岸警備隊の船。同型艦13隻の一隻。海賊との闘い、私掠船・密輸業者との闘い、海軍の戦闘といった多様な役割のため設計された。古いキットが手に入ったので作ってみましたが、ロープの図面がわかりづらく適当になった部分もあります。

44-31

Roger B. Taney

Period:

1833

Nationality: American
Scale: 1:54
Kit: Art amb fusta
Built by: Mitsuo FUJIMAKI
Work devoted: 8 months


44-32

ヨット・メリー

建造年/年代: 1659
国籍/建造地: イギリス
縮尺: 1/54
キット/自作: Mamoli
製作者: 西野 修博 *一般
製作期間: 10ヶ月

ムウェル死後の王政復古で復位したチャールズⅡ世に亡命先であったアムステルダム市が寄贈したヨットで、オランダ語のjachtをチャールズⅡ世は「ヨット(yacht)」と英語化し、母親のヘンリエッタ・マリアにちなんでYacht MARYと命名した。同船は1675年ダブリンからチェスターに向かう途中で座礁・沈没したが、1971年沈没現場検証によりメアリーが今日のヨットの原型であることが確認できた。ウッディジョー製とは格段に精度の落ちるキットに泣かされたが、工程が進むにつれウォルナットなど材料の良さによる不思議な味が出て満足度が高くなった。

44-32

Yacht Mary

Period: 1659
Nationality: British
Scale: 1:54
Kit: Mamoli
Built by: Takehiro NISHINO
Work devoted: 10 months


44-33

チャールズ ヨット

建造年/年代:  
国籍/建造地: イギリス
縮尺: 1/64
キット/自作: Woody Joe
製作者: 福島   一
製作期間: 8ヶ月

王政復古に成功したチャールズⅡ世の時代に建造されたヨットを、ザ・ロープの白井一信氏と宮島俊夫氏が英国サイエンス・ミュージアム所蔵の図面等を参考にオリジナル・デザインしたもの。 帆船模型教室の教材として、テキストにできるだけ忠実に製作したつもりです。ビギナーの教材としては良くできていると思います。

  

44-33

Charles Royal Yacht

Period:  
Nationality:  British
Scale: 1:64
Kit: Woody Joe
Built by: Hajime FUKUSHIMA
Work devoted: 8 months


44-34

ファントム

建造年/年代: 1869
国籍/建造地: アメリカ
縮尺: 1/96
キット/自作: 自作
製作者: 岩本 和明
製作期間:  12ヶ月

アメリカのボストンでパイロット・スクーナーとして建造された。その後、ニューヨーク港のパイロット・ボートとして活躍し、遭難した英国客船の救助も行っている。最後は1888年のブリザードで遭難した。2003年に製作したものを、昨年フランスで行われた世界船舶模型会議に出展するため、帆とリギングを全面的にリフォームしたもの。この船は初めてのスクラッチ・ビルドということもあって苦労したが勉強になった一隻である。材料の木材は家具やドラムのスティックなどに使われるヒッコリーを自分で製材した。

44-34

Phantom

Period: 1869
Nationality: American
Scale: 1:96
Kit: Scratch-built
Built by: Kazuaki IWAMOTO
Work devoted:  12 months


44-35

ペン・ディック

建造年/年代:  1898
国籍/建造地: フランス
縮尺: 1/28
キット/自作: Artesania Latina
製作者: 舟橋 秀夫
製作期間: 10ヶ月

Pen Duick は William Fife により外洋レーサーとして設計された50ftガフ・カッターで、1898年スコットランドで建造され、1953年のレストアによりその美しい姿が甦り、現在もフランスで稼働状態で保存されています。横帆の帆船が多いなか、ガフリグの縦帆のクラシック・ヨットにこだわって Pen Duick を選びました。ロング・キールの美しいハル形状とその曲面を引き立たせる光沢ある塗装を目指しました。 

 

44-35

Pen Duick

Period:  1898
Nationality:  French
Scale: 1:28
Kit: Artesania Latina
Built by: Hideo  FUNABASHI
Work devoted: 10 months


44-36

プリンセス・メイズ

建造年/年代: 19世紀
国籍/建造地: イギリス
縮尺: 1/38
キット/自作: 自作
製作者: 福田 正彦
製作期間:  7ヶ月

この船はもともとイングランド南西部、デボン州とコーンウォール州境のタマー川のバージとして建造されたが、イラストではスコットランドのクライド湾アラン島にある町ブロディックの小型客船として描かれている。原題は Clyde trading smack Princess Mayse。 魅力的な小型帆船で、喫水下はウォルナット、上部を「えりまき」を使った。帆装に疑問のあるのも面白く、最終的にジオラマにする予定。

 参考資料:Working Boats in Britainのイラスト、図面は同書の類似図目を改変

44-36

Princess Mayse

Period: 19th Century
Nationality: British
Scale: 1:38
Kit: Scratch-built
Built by: Masahiko FUKUDA
Work devoted:  7 months

受講生の声から

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退職を機に以前からやりたかった帆船模型製作が、教室に入って夢がかなった。キットの説明書だけでは解らないような裏技や治具などを教えて頂き、教室に参加して良かったと思う。勢い込んで造り始め、いろいろな所で失敗したが、何とか出来上がった。これを手始めに色々な船にチャレンジしていきたい。

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ロープ展示会を見て、帆船模型の素晴らしさに魅せられ、自分も作れるものなら作りたいと思った。判らない事ばかりで当初は完成するか不安だったが、丁寧な指導・解説をいただき1隻目としては満足できるものができたと思っている。ただ作れば良いだけでなく、長い歴史を踏まえ、また同じ船でも帆走状況で出来上がりを変えなければならず、それを想像しながらどう作るかの過程を楽しんだ。

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帆船模型教室に参加し、初の木製帆船模型に取り組んだ。想像もしていなかった木材の曲げ加工やロープワークに戸惑い、手間取ったが、指導のお陰で何とかこなす事が出来た。細部の創り込みはある程度の自由があったので、楽しく製作することができた。キットは装飾部品が多く、見映えが良いので初心者でも満足度が高いと思う。

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帆船模型を製作した経験はあったが、展示会の作品に刺激を受け参加した。講師から治具の製作や甲板釘跡のつけかた、リギングの“こつ”など、ひとりで作っていては知らない事ばかりで、大変勉強になった。

 

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44-37

みらいへ

建造年/年代: 1993
国籍/建造地: 日本
縮尺: 1/75
キット/自作: Woody Joe
製作者: 赤道 達也
製作期間: 1年

1993年に建造のあこがれは2014年みらいへと改名した。日本で唯一 、一般の人が体験クルーズできる大型帆船である。模型はウッディジョーのキットあこがれの船体を黒く塗装した。

 

 

 

44-37

MIRAIE

Period: 1993
Nationality: Japanese
Scale: 1:75
Kit: Woody Joe
Built by: Tatsuya AKAMICHI
Work devoted: 12 months


44-38

ヨット・メリー

建造年/年代: 1659
国籍/建造地: イギリス
縮尺: 1/54
キット/自作: Mamoli
製作者: 塩谷 敏夫
製作期間:  12ヶ月

オランダで建造されたヨットでイングランドのチャールズ・スチュアート王子が王チャールズⅡ世になった時にアムステルダム市が英国王に寄贈した。その後のイギリスのヨットの原型とされている。

この模型は人気があり会員の先輩諸氏が30隻以上製作している。一本マストでロイヤル・ヨットのため装飾も素晴らしく、オランダ独特のリーボードが設置されている。

 

44-38

Yacht Mary

Period: 1659
Nationality: British
Scale: 1:54
Kit:  Mamoli
Built by: Toshio SHIOYA
Work devoted: 12 months


44-39

ロイヤル・キャロライン

建造年/年代: 1749
国籍/建造地: イギリス
縮尺: 1/47
キット/自作: Panart
製作者: 加藤  允
製作期間: 5年

英国にはロイヤル・キャロラインと呼ばれる船が2隻あった。1隻目はぺルグリン・ガレーという名で進水、その後王室ヨットに改装した。2隻目は初めから王室ヨットとして建造された。この模型は2隻目のロイヤル・キャロラインです。一昨年の展示会に船体のみで出品した。その後『アナトミー』本の図面に沿いマスト・ヤードを製作。明るい船なので、ヤード・トップは生地のままに、ロープもこげ茶に染めたものを使用した。リギングは『Rigging』に準拠したが、時代が多少違うせいか不明な事もあった。

 

44-39

Royal Yacht Caroline

Period: 1749
Nationality:  British
Scale: 1:47
Kit: Panart
Built by: Makoto KATO
Work devoted: 5 years


44-40

大西洋上の帆船

建造年/年代:  
国籍/建造地:  
縮尺:  
キット/自作:  
製作者: 福田 正彦
製作期間:  

大西洋のいくらか荒い浪をペン画で表現した。風と白波の関連に注意した。雲は特に難しい。

44-40

Sailing ships in the Atlantic

Period:  
Nationality:  
Scale:  
Kit:  
Built by: Masahiko FUKUDA
Work devoted:  


 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro