第26回ザ・ロープ帆船模型展 (4/5)

Photo Gallery of the ROPE 26th Annual Ship Model Exhibition 2001


26-42

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

アルテサニア・ラティナ社

青木武 (会員)

 

フランス北西部、ピスケ-湾に面した漁港コンカルノのマグロトロ ー ル漁船。マグロ漁には頑強に波に立ち向かい、十分に足の速い船が必要とされた。50 ~ 60 フランストン、12 人乗り。キットはかなり省路されているので、船体の一部の材料、部品等を作り直した。 19世紀の船のため艤装品に金属製が多く、マストのアイボルトに銅板を巻いて補強し、金属材料を多用するよう心がけた。

 

 



26-43

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

白井一信 (会員)

 

以下 9 隻のマリ ー ・ジャンヌは、あるグル ー プで教材として製作したもの。精密なフランス海洋博物館の図面を配市し「本物」を研究しつつ、キットのグレードアップを図った。当初は単なる漁船と簡単に考えていたが、工作が進むにつれ船型の面白さと細部の複雑さに惹かれ、kなり真剣に取り組むことになった。また色彩はヨーロッパの漁船をイメージして各自のオリジナリティを生かすようにした。私も結局キットを使用したのはキ ー ルとフレームのみで、その他は全て自作することになってしまった。



26-46

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

岩本和明 (会員)

 

今まではキットをそのまま組み立てただけだったが、今回はフランス海洋博物館の図面に従い、ウインドラス、ポンプ、マスト等を自作したので時間がかかった。ウインドラスの歯車は、 1 ミリの真鍮板から削り出した。また甲板材はカエデ、その他の生地仕上げ部分はマホガニーを使っている。



26-47

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

横山主郎 (会員)

 

帆船模型作りが趣味の仲間十数名が一つの船を作ったらどの様な結果になるかと選ばれたのがこの船。外板張りなどの船体工作はさはど難しくなかった。一方、塗装と細かい金属部品の製作に手間がかかったが、どうにかクリアーできた。



26-48

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

関口正巳 (会員)

 

キットのキ ー ルは反りがひどく、 5個所を切断して修正した。また、フレームもコンビュータ処理によるカットということで完全に左石対称と信じていたら、これが違っており修正を余儀なくされた。途中で AAMM の図面が手に入り、その圧倒的に詳しい内容に魅せられて、この図面に従った。このため、寸法的に大き目のキットのパーツ類を使うことができす、ほとんどスクラッチピルトになってしまった。



26-49

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

渋谷 篤 (会員)

 

今までに製作したのは17世紀の船が主体であった。今回は現在も活躍している船なので、特にリギングには大変な違いがあり、小物の金属部品が多いのにはいささびっくりし、手間取った。また、外板の塗装については、手塗りの筆むらが心配なので、市販のスプレーを使用したが、色が限定されるので選定に苦労した。



26-50

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

阿座上 太 (会員)

 

主に途中で手に入ったフランス海洋物館 (AAMM)の図面を参考にして製作した。キットの図面と AAMMの面の二つを見比べながら作ることで、従来なら見逃すような細かい複雑な図面の読み方が非常に勉強になった。出来るだけ実物の感じのあるものにしたいと思って自作した部品も多く、キットの部品がたくさん余った。この経験を生かして、今後スクラッチピルトに挑戦してみたいと思っている。



26-51

マリー・ジャンヌ Marie Jeanne

1908年

フランス

1 / 50

ピリングボート社

梅田安次 (会員)

 

製作途中で手に入った AAMM の図面に従って、部品を全て手直しし、また新たに製作した。特に甲板上にある小さなポンプの製作にあたり、その平田付けには苦労した。



26-52

ブルーノーズ Bluenose

1921 年

カナダ

1/65

ピリングボ ー ト社

古屋白夫 (会員)

 

カナダの鱈漁船。 1921年の「国際フィシャーマンズレース」で優勝以来 17 年間不敗を誇り、カナダではその栄誉を称えてコインや切手のデザインに採用された。初心者向きのキットで製作に特に苦労はなかった。ただ塗装には一番苦心する。喫水線の塗り分けにハイテクのマスキングテ ー プを使用したら、剥がす時に下塗りまではがれてしまい、やり直しを余儀なくされた。またキットの帆に縫い目の線がついているが太く硬すぎ、その上をミシンの針が真っ直ぐに動かず、結局ミシンは止めてしまった。



26-53

ジャンク Junk

20 世紀前平

中国

1 / 100

スクラッチピルト

竹本喜道 (会員)

 

14~15 世紀、ジャンクの先相は現在よりも巨大で、既に隔壁構造を持っていた。帆走性能に優れていたが、 15世紀以降発達しなかった。しかし現在も河川、沿海で使われている。ジャンクの隔壁構造は竹からの発想といわれている。模型は左舷側をカットモデルにした。西洋の帆船のストラクチャ ー モデルとは違い、単なるカットモテルであるが、ジャンク独特の船体構造、船内の様子が分かるようにした。リギングがよく分からず、いろいろと写真や文献を探したが、まだ十分とはいえない。



26-54

アメリゴ・ベスプッチ Amerigo Vespucci

1931年

イタリア

1/84

マンチェア社

烏山陸郎 (会員)

 

各国の練習帆船が白を基調としている中で、この船は19 世紀のフリゲート艦風の特徴ある塗装がなされ、船尾には古典的な回廊がある。また船橋は木目を生かした外観を持つ。船首左右の 40 ミリ機関砲はいかにも海軍の練習船である。 21回の展示会には船体までの未完成で出品した。今回どうしてもフルセ ー ルの姿をと、途中で投げ出したいと何度も思いつつ、航海中のベスブッチを目にすると俄然意欲が湧き、歯を食いしばって完成させると心に誓った( 12 年 8月時点)。



26-54

19世紀の造船風景 19th Century Shipyard

1942年

スペイン

コンストラクト社

田中公詞 (会員)

 

中の船は地中海タイプの小型船で、帆装はプリッグやスクーナー型など。釣り用、遊覧船、運搬船として使われた。小さいとはいえ、骨組みを作るのに手間がかかる。実際の造船所を見たことがないので、休みを利用してどこか見学し、それらしい雰囲気が出せたらと思う。最近はスゴイ出品が多いので、ひとつくらいは、こういった初者向けの息抜きになる作品があってもいいのではと考えた次第です。



26-56

グラダン HMS Gladan

1946年

イギリス

1 / 50

ピリングボ ー ト社

肥田 純 (会員)

 

1946 年スウェ ー デン海軍士官練習船として、ストックホルムの海軍工廠で建造された。 1947 年に英国海軍に譲渡された後、 1 年間かけて改装され、帆走練習船として活躍している。姉妹船に FALKEN ガある。豆球による照明を入れたので、工作手順と塗装には苦労した。深夜、電気を消して船に点灯し、海に思いを馳せながら一杯飲むと、製作の苦労も吹っ飛びます。

 



26-57

コロサロⅡ Corsaro II

1960 年

イタリア

1 / 24

コ ー レル社

宮島 豊 (会員)

 

イタリア、ジェノバの造船所で建造された大型ケッチ。1 / 24 スケ ー ルが好きで、昨年出品の烏山氏の作品を見て制作意欲が沸き、 1 年で完成にこぎつけた。船体中央部のカーブが一番きれいに見えるよう、木部用の工ポキシ成形パテと 2 種類のサフェーサーを各所に使用。これだけ大きな船体になると、外板のへこみや隙間が目立つ。夏場の約 1 ヶ月間、庭で成形と麿きを繰り返したが、これには参った。実船を見たいと、5月にイタリアの港町巡りに出かけ、参考になるヨットを多数見てきた。



26-58

プライド・オブ・ボルティモアⅡ 

Pride of Baltimore II

アメリカ

モデルシップウェイ社

栗田善一郎(会員)

 

ホルチモア市が建造した 19 世紀のボルチモアクリッパー のレプリカ(復元船)。モデルシップウェイ社のキットは大変詳細な図面と解説書がついている。しかしこれらに従って忠実に制作することはなかなか大変であり、部分的には省路せざるを得なかった。特に船尾の立体構造は大変で、あらかじめ主要部分の型紙を作り、それに基づいて個々の部品を作り組み上げた。船名は 0.5 ミリの黄銅線を折り曲げて作った。ボ ー トはキットの薄板積方式をそのまま採用した。

 



26-59

ステンドグラスのランプシェード

Stained Glass of Lamp Shade

(テ ー マ:ホメロス)

宮島俊夫(会員)

 

シェ ー ドの汚れたアメリカ製スタンドに、ステンドグラスのシェードを作ろうと思い、船の出る図柄を考え、ホメロスのオデッセウスの航海に定めた。あらためてイーリアス・オデッセイアを読み、ゼウス・パリスの審判、トロイ戦争にあけるアキレウスとヘクトルの一騎打ち、オデッセウスの苦難の旅、航海を邪魔するポセイドン、目をつぶされたキューワロプスの襲撃、サイレンの誘惑、そして帰国して叛逆者を射殺するまでをテザインした。円筒のため、入れたくない縦の切れ目を多くとらなければならない。全体の半田付けが終わるまで型からはずして光の効果を見ることが出来ない。ガラスのかけらは飛ぶ。ステンドグラスは血の滲む作業である。



 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
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