41-28
バイキング船 ナール
Viking Ship Knarr
建造年/年代: | 11世紀 |
国籍/建造地: | デンマーク |
縮尺: | 1/72 |
キット/自作: | Dusek(チェコ共和国) |
製作者: | 川島 壮介 |
製作期間: | 3ヶ月 |
海上交易用のバイキング船の一種。非常に頑丈で外洋での悪条件下でも充分耐えられる構造であった。このモデルとなった船は西暦1030~1050年に作られ、デンマークのSkuldelev(スクレレウ)村の近くで発掘され展示されている。この船は主に樫と松材から作られており、全長16.3m、排水量24tである。模型はモニターとして製作依頼され、軽い気持ちで引き受けた。しかし、小さなキットであるが部品は正確で、外板はクリンカー張りの 作り甲斐のあるものであった。
41-29
バイリーム(2段櫂船)
Bireme
建造年/年代: | 480 BC頃 |
国籍/建造地: | ギリシャ |
縮尺: | 1/35 |
キット/自作: | アマティ |
製作者: | 松下 利夫 |
製作期間: | 6ヶ月 |
紀元前480年ころのギリシャの軍船で、2段オールのガレー船。この時代はまだ火砲は無く、船首喫水部の衝角で敵船に体当たりをして、敵の船腹に穴をあけた。オール44本の製作ではサイズを揃えるのに苦労した。漕ぎ手の音頭を取るための太鼓を船尾下に作った。
41-30
ローテル・レーベ
Roter Löwe
建造年/年代: | 1597 |
国籍/建造地: | ブランデンブルク |
縮尺: | 1/55 |
キット/自作: | マモリ |
製作者: | 福本 英三 |
製作期間: | 1年 |
1597年ネーデルランドで建造されたガレオン船。ドイツ統一前のブランデンブルグ選帝侯領(国)が購入し、バルト海などで哨戒、船団護衛などで活躍した。色鮮やかで複雑な船体が魅力。製作については砲門、ドア、ボートなど可能な限り自作したが、船尾などの飾り、船腹の彩色部分などはキットの部品を使った。リギングでは八つ手状に分岐するロープ部分(クローズフィート)に苦労した。
41-31
ボンバルダ
Bombarda
建造年/年代: | 1700 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: |
1/75 |
キット/自作: | アマティ |
製作者: | 山口 桂一郎 |
製作期間: | 2年3ヶ月 |
前マストを取り外したような船体に極めて大きな炸裂弾を発射する臼砲を搭載した特殊艦。喫水の浅い船体のため、陸に接近し高い弾道の炸裂弾を発射し、要塞を攻撃する任務に用いられた。
41-32
ル・セール
Le Cerf
建造年/年代: | 1779 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: |
1/72 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 田中 武敏 |
製作期間: | 1年 |
フランスで1779-1780年に活躍した18門のブリガンティンカッター。同時期に26隻の同型のカッターが造られた。全長27mで艦長以下、士官,下士官,シーメン,海兵ほか計155名の乗員で構成されていたようだ。船体はクリンカー張りだが1780年以降はその上が銅板張りとなった。ブードリオの図面による2隻目の構造模型だが、構造模型の図面ではない為フレーム図を引き直すなど多面にわたり、土屋会員に指導を頂いたことに謝意を表したい。
41-33
バイキング船
Viking Ship
建造年/年代: | 9世紀 |
国籍/建造地: | ノルウェー |
縮尺: |
1/50 |
キット/自作: |
アマティ |
製作者: | 松下 利夫 |
製作期間: | 5ヶ月 |
この模型は1904年ノルウェイのオーセベリ(Oseberg)で発掘されたバイキング船を元にしたものである。バイキングは9~12世紀に西ヨーロッパ沿岸を侵略し恐れられた。船首には威嚇のための彫り物が付いている。当時使われたと思われる刀、槍、鉈(ナタ)、弓矢などの武器を追加した。
41-34
シーザー (ローマの2段櫂船)
Caesar
建造年/年代: | 30 BC頃 |
国籍/建造地: | ローマ帝国 |
縮尺: |
1/30 |
キット/自作: | マンチュア |
製作者: | 牧野 忠孜 |
製作期間: | 1年 |
ローマ帝国の軍船、船首喫水部に衝角を持ち、戦闘時は2段のオールで前進し敵船に体当たりして操船の自由を奪い、戦士が斬り込む戦法に用いられた。キットは10年前引退した先輩から譲り受けた。この船の時代は紀元前30年ころと古いため資料が少なく不明な点が多い。
41-35
ジェンマ
Gemma
建造年/年代: | 1863 |
国籍/建造地: | イタリア |
縮尺: |
1/48 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 木村 護 |
製作期間: | 1年 |
日用品の運搬のために、地中海沿岸を航海する伝統的な三角帆の小型船がリグリア海岸で盛んに使われた。この船もサンレモを母港とする全長31mの貨物船である。貨物室を最大にするため、船倉の床を平らに壁を垂直にする船型の改良がなされたが、艤装などは伝統に従っていた。1863~1885年に活躍した。使用図面はANCRE社、船の速度を上げるため後ろからの微風を最大に受けるべく、帆を大きく開いている姿に魅かれ製作した。
41-36
監獄船(監獄用廃船)
建造年/年代: | 18~19世紀 |
国籍/建造地: | イギリス |
縮尺: |
1/143 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 福田 正彦 |
製作期間: | 2年 |
英国で入手した一枚の絵葉書を参照して製作した。18~19世紀にかけて、英国では廃船を監獄船として利用した。英国内の各軍港に配置された廃船はナポレオン戦争の捕虜収容所となった。これらは収容人数を増やすため、喫水線下のオーロップ・デッキにも、捕虜を入れられるよう通風のための窓が開けられた。監獄船の管理区域と収容区域との境が明確でないので、推定で製作した。ウェザリングは船体全体を薄い墨で汚したが、後から補強した部分と本来の部分の汚れに差をつけるのに苦労した。
41-37
浪華丸
建造年/年代: | 18~19世紀 |
国籍/建造地: | 日本 |
縮尺: |
1/72 |
キット/自作: | ウッディジョー |
製作者: | 松原 滿 |
製作期間: | 5ヶ月 |
菱垣廻船は江戸時代の大阪・江戸航路に就航した弁才型の船である。1620年代にトレードマークの菱垣を付けた船が現れ、当初は30~40t積みと小型で沿海沿いを航行していたが、逐次大型化し、1800年頃には千石(150t積み)の船が樽廻船と共に大阪・江戸間の商業帆船として活躍した。キットの元になった復元船「浪華丸」は帆走実験の結果、向かい風でも60~70度で切り上がることができた。西洋船とは全く異なる構造に興味を覚えて製作した。