第32回帆船模型展-3

Photo Gallery of the 32nd Annual Exhibition 2007

楽しい模型たち


32-28 バイキング船

Viking Ship

年代:  10世紀

製作者:   安藤雅浩 Masahiro Ando

製作期間:  1年

ジオラマ

 

9~11世紀にかけては北欧のバイキングの活躍した時代であり、船室もないボートのような船で、略奪、交易にと荒れた海へ乗り出していったのである。この船に代表される北欧船の特徴は外板の鎧貼り(クリンカー)と船尾右舷側にある舵であった。この模型、船体はスクラッチビルトとし、極めて質の高い人形モデルメーカーとして定評のあるスペイン、アンドレア社のフィギアを使用して、櫂漕中のジオラマとした。



32-29 コロンブスの船団

The Ships of  Columbus

年代:    1492年

製作者:   坪井悦郎 Etsuro Tsuboi

製作期間:10ヶ月 

ジオラマ

 

今年は楽しようと簡単な船、サンタマリア、ニーナ、ピンタのコロンブスの船団を選んだ。ところが有名な割に元々正確な資料がない船、図面を集めると全体も細部も皆違っていて困った。サンタマリアの帆は紙で、他の2隻は布で作り、最後に色づけ したが、汚しのはずが汚れになってしまった。また波の感じも思うようにいかず・・・という訳で、簡単なものほど難しい!6ミリ弱の人も乗せてみた。



32-30 ランヴェオックのボート

Le bateau de Lanvéoc

年代:    17~18世紀 

製作者:   中園利孝 Toshitaka Nakazono

製作期間:6ヶ月

ジオラマ 


ブレスト近辺で交通船として用いられた小舟。いたずらなカモメ達が、枯れ枝をマストの滑車に差し込んで、帆が降ろせなくなったところから34人の大騒ぎが始まった。フィギアは5カ国の人たちを無理矢理改造してフランス人に仕立てた。船体は梨の木を使用し製作にはかなり苦労したが、完成後は主役の座から全く遠ざかってしまった(笑)。小さなお子さん達にも楽しんでもらえる船になるように心がけての半年でした。



32-31 ドックヤード・クレーン

dockyard crane

年代: 18世紀

製作者:    関口正巳 Masami Sekiguchi

製作期間: 3ヶ月 

ジオラマ

 

ヨーロッパの海洋博物館を訪問した際、大変魅力的なクレーンの模型に多く接し、いつかは作ってみようと写真を撮り貯めしてきた。最近手に入れた書物により、大凡の寸法等を知ることが出来たので図面を起こし製作にかかった。ドックヤードクレーンは石材工事等のクレーンから発達したもので、17~18世紀には人がホイールの中をひたすら歩くホイールクレーンが盛んに用いられた。



32-32 アラート

HM Cutter Alert

年代:    1777年

製作者:  白井一信 Kazunobu Shirai

製作期間:1年    

ジオラマ

 

強い追い風を受けて波の斜面を滑り降りる英国海軍カッター。小型・快速を活かして偵察、哨戒、連絡などに活躍した。32名の乗組員は、タミヤの第二次大戦 ドイツ兵をベースにエポキシパテで当時の士官、水兵に改造した。正規の乗組員は約60名であるが、とても全員を作る気力はなく、半数はデッキ下で待機中?とした。ジオラマは、船だけを造るのに比べて1.5倍の時間がかかる。



32-33 エルシー

Elsie

年代:      1910年

製作者:   岩本和明 Kazuaki Iwamoto

製作期間:1年3ヶ月

ジオラマ 

 

ニューファンドランド沖のグランドバンクスで操業したスクーナー型漁船。同型の船は19世紀後半から20世紀初めに、ニューイングランドやカナダのノヴァスコシアで多数造られた。1921年のアメリカ対カナダの漁船レースにアメリカ代表で出場したが、カナダのブルーノーズに敗れた。細かい部品はほとんど自作、またウエザリング(汚し塗装)には油絵の具を使ってみた。



32-34 ハッピー・アドヴェンチャー

Happy Adventure

年代:    1963年

製作者:   松本善文 Yoshifumi Matsumoto

製作期間:10ヶ月

ジオラマ

 

ファーレイ・モウワット著、磯村愛子訳「船になりたくなかった船」の挿絵をもとに修理のため造船所に引き揚げられている船とニューファウンドランド島の漁村風景を作った。船を引いているジープは主人公の愛車。情景のうちCod酒場は、古いTMSの特集誌にあった北米メイン州に実在するという軽便鉄道の駅舎をデッドコピー。物置小屋はカナダ大使館の図書館で借りた写真集にあったカナダ大西洋岸の漁村風景からのもの。情景中の犬もニューファウンドランド犬とした。



32-35 スターフライヤー

Star Flyer

年代:    1992年

製作者:   肥田 純 Jun Hida

製作期間:2年

ジオラマ 

 

現役の地中海・エーゲ海クルーズ客船。船は洋上で憩い、船客は船上で憩う、そんな模型を作った。ビキニ姿を製作中、仲間の悪友?連中から、トップレスにしろとかヌーディストが良いとか種々アドバイスをいただき、小生の良識と葛藤しながらの作業だった。船の定員は180人前後だが、80~90人位作ったところでくたびれはてたので足りない人々は船室で昼寝中と食事中とか勝手に決めた。正確な人数は数えてみてください。



32-36

ゴールデン・ヨットのエッグクラフト

Golden Yacht

年代:1678年

製作者:   井上厚子 Atsuko Inoue

 

オランダ王室の遊艇。舷側の卵形の板は、オランダ船の特徴となっている。オーストリッチの卵の中に船を乗せてみた。エッグクラフトは、ロシア皇帝時代にお抱え宝飾工芸家フェベルジェが卵形の貴石の中に様々な仕掛けをしたもの。



32-37 レリーフ ヴァーサ

Vasa

Relief

年代:   1628年

製作者:  上野宣孝 Noritaka Ueno

製作期間:5ヶ月

 

処女航海に出帆した直後、湾内で突風に襲われ、あっと云うまに沈没してしまった悲劇の戦列艦。1961年に引き上げられ、現在はストックホルムのバーサ博物館に収められている。少ない段差で立体感が表現できて楽しかった。砲門の飾りや大砲などの表現は省略したが、彫刻刀と鉋だけで製作した。構内で沈没したのに背景に水平線がある?、また帆の数が?であるがバーサ博物館で買った元絵に従った。



32-38 レリーフ

ジョン・ポール・ジョーンズの肖像

Relief

年代:    1779年

製作者: 宮島俊夫 Toshio Miyajima

 

アメリカ独立戦争時のアメリカ海軍指揮官ジョン・ポール・ジョーンズの肖像。背後に乗艦のボノムリシャール(DON'T TREAD ON ME・・・俺を踏みつけるな・・・の旗を掲げている)と、同艦と闘った英国艦セラピスを配した。装飾にあしらったガラガラヘビは鱗が石垣みたいになって迫力が出なかったが、円刀のタッチでまずまずの感じになった。縁の連続模様があるとないとでは大違いなので、嫌々ながら忍の一字で彫った。