第30回帆船模型展-5

Photo Gallery of the 30th Annual Exhibition 2005

20世紀の帆船


30-46

ベンジャミン W. ラサム 

Benjamin W. Latham

 

1902 アメリカ

1/48 モデルシップウエイ社

橋原 宗重 Muneshige Hashihara


アメリカ西海岸で活躍した、72トンのフィッシングスクーナー。すなわちスクーナー型の漁船である。当時の冷凍設僑を持たない漁船は、鮮度を保つためにスピードを要求され、このような大型ヨット形の快速帆船が用いられた。



30-47

義勇和邇丸

Giyuwani-maru

 

1907 日本
1/75 スクラッチビルト

奥村 義也 Yoshiya Okumura


明治24年、東北帝大農科大学が我が国初の水産実習船として建造した。当時の船名は忍路丸であった。昭和4年、訓練船として日本海洋少年団に払い下げ時、義勇和邇丸に改名。制作は実船を建造した大湊市川造船所の図面を基にした。白木―色で仕上げた。甲板上の構造物がはっきり分からず手こずったが何とかそれらしく納まった。



30-48

ル・プルクワ・パ

Le Pourquoi Pas

 

1907 フランス

1/80 トイランド

三田村 勝 Masaru Mitamura


シャルコー博士が科学調査のため建造し、南極、北大西洋、北極へほぼ毎年1回航海したが、29年後グリーンランドヘの遠征で沈没した。船名の由来は、シャルコー博士が子供の頃に船乗りになることを父親に反対され「どうして駄目なの?」と云い続けたその言葉を付けたと言われている。



30-49

あこがれ

Akogare

 

1993 日本

1/75 ウッディジョー社

東 康生 Yasuo Azuma


平成5年、大阪市がセール トレーニング帖として建造した362トンのトップスル・スクーナー。2000年の大西洋横断帆船レースに参加して世界一周を果たした。当時、1カ月乗船して取材した日々を回想しながら製作した。日本人の几帳面さが具現化されたようなキット・・・さながらフラモデルを組み上げる気持ちで作り上げた。反面ラテン系の大まかなキットに慣れた私には少々重荷であったことも事実。



30-50

あこがれ

Akogare

 

1993 日本

1/75 ウッディジョー社

古屋 白夫 Akio Furuya

 

国内唯一の帆船模型メーカー、ウッディジョーがキット化したもので、レーザーカットとプラスチック部品で組立てやすく作られている。ごつい外国のキットに比べプラ部品がよく云えば繊細、悪く云えば薄くて弱<ぽきぽきれやすいので手こずった。製作は2000年の帆船レース写真集を参考にしてキットでは省略されている部分の実現に努めた。 


レリーフ


30-51

コンスタンチノープルの陥落

(レリーフ)

 

宮島 俊夫 Toshio Miyajima


16世紀の宗教画家ドメリコ ティントレットの同名の絵が題材。第4次十字軍がイスラム支配下のキリスト教の聖地を奪還するという目的を忘れ、同じキリスト教の町コンスタンチノープルを攻撃している場面。百人位は人の形になったが、それからは蟻のごとく米粒のごとく数えきれない。画家はガレー帖のロープ類を描いていないが、船の展示会に出すからには無視できないので付け加えた。これを彫るのに一層難儀なことになった.



30-52

ヴォルガの舟曳き人夫

(レリーフ)

 

宮島 俊夫 Toshio Miyajima

 

ロシヤの国家的画家イリヤ・エフィーモヴィッチ・レーヒン(1844-1930)の同名の絵が題材。遠近を強調するため、前方の人物を大きくした。彫り始めてから三番目の人物のバランスが悪く木を埋め込んで直したので、よく見ると分かる。下の方が砂地で変化に乏しいので、レーピンの肖像とサインを入れた。



30-53

サンタ・マリア (レリーフ)

Santa Maria

 

鈴木 雄助 Yusuke SUzuki


10年程前に友人からいただいた大型船の丸窓があったので、このまま置いておくのはもったいないと思いレリーフを製作してみた。原画はカレンダーから、そしてテーマ船はコロンブスのサンタマリアである。ただしサンタマリアに船首像があったのか、なかったのか不明―そこでこれからも彫刻できるようにしてある。



 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
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