日本の湊町・博物館紀行

日本各地にある日本の船の博物館めぐり


ブログ『ロープを知る』(2013年10月)
ブログ『ロープを知る』(2013年10月)

北海道小樽市

小樽市総合博物館

 

小樽は、歴史的にはアイヌ文化の長い歴史の後に、江戸時代後半に始まるニシン漁業と、明治時代以降の港湾整備によって発展した街。明治から大正にかけては北海道の玄関として、また、北海道一を誇る経済都市でもあった。現在も観光の目玉となっている小樽運河はその繁栄を象徴するシンボルでもあった。この運河沿いに、往時の倉庫を利用して、小樽市総合博物館の運河館がある。



札幌帆船模型同好会HPより
札幌帆船模型同好会HPより

北海道江差町

開陽丸記念館

 

徳川幕府最後の軍艦「開陽丸」は突然の暴風雪により江差沖で座礁・沈没した。

開陽丸記念館には海底から引き揚げた遺物を展示している。16サンチクルップ砲や人物レプリカも展示されている。

1Fの中央には札幌帆船模型同好会製作の模型が展示されている。

(札幌帆船模型同好会HPへリンク)



ブログ『ロープを知る』(2017年7月)
ブログ『ロープを知る』(2017年7月)

青森市

あおもり北のまほろば歴史館

 

2014年に閉館した「みちのく北方漁船博物館」がリニューアルされて、2015年7月に「あおもり北のまほろば歴史館」として再スタートした。この7月初旬に青森市に出向いた時に立ち寄った。

大ホールには、縮尺1/4の北前船模型が「みちのく丸」の旗を掲げて堂々と展示され、船体内部も覗けるようになっていた。細部まで作り込んであり、見応えがあった。

 



ブログ『ロープを知る』(2013年5月)
ブログ『ロープを知る』(2013年5月)

宮城県石巻市

宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)

 

この連休に東北方面に旅行に行っていました。4月30日午後、サンファン館に立ち寄りました。外から見られるだけでもと思っていましたが、無料開館中(4月27日~5月6日と5月25、26日)ということで、展示棟に入ることができました。シアターを除いて、見学できました。なお、ドック棟、サン・ファン・バウティスタ号は修復中のため近づけませんでした。

 

 

ザ・ロープとサンファン館 交流の記録(2025年3月) 



ーザ・ロープニュース#124(2024年7月)
ーザ・ロープニュース#124(2024年7月)

東京都江東区

東京海洋大学「明治丸」

 

北海道神宮に明治丸模型を奉納という記事が神宮が発行している「北の志づめ」に掲載されており、奉納したのは札幌帆船模型同好会の小林前会長だったこと(ザ·ロープニュース112号の記事で紹介)。また、小樽市在住の画家Mさんが、グンゼ産業製キットの製作過程をYouTubeに投稿の動画を閲覧しながらいつか作ってみたいなという思いになったことも、明治丸に関心を持つきっかけだった。

2018年6月から毎月通った帆船模型教室で、講師から東京の越中島に明治丸が展示されているので見学すると良いと勧められていたが、訪問したのは翌年4月になった。この時は第44回展の開催期間中で、銀座に滞在していたので時間はたっぷりあり、越中島にある東京海洋大学を訪れることができた。



ーザ・ロープニュース#128(2025年7月)
ーザ・ロープニュース#128(2025年7月)

新潟県佐渡市

小木・千石船展示館「白山丸」

 

復元船「白山丸」では7~8人ごとの 3グループに分かれて 現地のガイドの説明を受ける。筆者のグループ担当の石塚さんは白山丸プロジェクトの発起人のひとりで、白山丸の 1/20模型も作ったとのこと。プロジェクトに参加した人ならではの建造時の苦労話を聞くことができた。和船は側面図しかない場合が多いが、この船の元になった「幸栄丸」には平面図も残ってい た。大阪の「浪華丸」と比べ全長で80% だが、幅はほぼ同じ。特注の布地「松右衛 門帆」は正しい織り方になるまで何度もやり直した。帆の下部は積み荷と擦れて傷む ため「刺し子」になっており、交換できる構造である。町民総出で帆を縫い、つなぎ 目も当時の帆を忠実に再現したそうだ。メ インステイの最上部から連続して付く木製 の球(帆擦管)の素材は桐である。和船研究の大家である石井謙治氏より「復元船としての忠実度は一番」との”お墨付き“を頂いたとのこと。



ーザ・ロープニュース#128(2025年7月)
ーザ・ロープニュース#128(2025年7月)

富山県射水市

旧海王丸パーク

 

今日は、旅行の 3日目、新潟から富山へ 移動。途中左手に、時々雪を頂く北アル プスか立山連峰の山並みを見る。昼食 は、富山のます寿司本舗源、種々の食材 が並んでおり、おいしかったが、肝心の ます寿司は二切れのみ。午後一、射水市 富山新港に停泊する旧海王丸パークを訪 問。横浜の旧日本丸は、何回か訪れ、両 船の細かい違いは判らないが、ブリッジ の形が違うようだ。船内見学の後、本館 に展示してある帆船模型を見たが、もう 一つ印象が弱い。戦艦大和の大型精密模 型も展示してあり、参加者の多くは、そ ちらに見入っていた。海王丸の後ろ高い 位置に道路が走っており、反対側から撮 れれば、もっとすっきりするのにと思いながら出発。



ーザ・ロープニュース#123(2024年4月)
ーザ・ロープニュース#123(2024年4月)

富山市黒瀬

国指定重要文化財「北前船廻船問屋 森家」国指定重要文化財「馬場家」

 

富山湾に面した岩瀬は、神通川右岸の良港であったことから、加賀藩の米蔵が設けられるなど北前船の寄港地として繁栄した。富山からは米が主に積まれ、北海道からは昆布や肥料となるニシンが運び込まれていた。千石積みの北前船の利益は一往復で千両(6千万~1億円)とされ、岩瀬では、巨万の富を得た北前船主が明治初期に建てた屋敷が旧北国街道に面して並んでいる。

 



ーザ・ロープニュース#128(2025年7月)
ーザ・ロープニュース#128(2025年7月)

石川県加賀

北前船の里資料館・伝統的建造物群保存地区

5月16日(金) 宿舎の雨晴温泉 『磯はなび』 を出発。皆、少し疲れが見えたが、高岡北IC ⇒ 片山津ICと移動し、加賀市加賀橋立の『北 前船の里資料館 』と同伝統的建造物群保存地 区を見学した。 加賀橋立地区には江戸後期より明治中期まで 北前船の船主や船頭等が多く住み、廻船業で 巨万の富を基にした街が形成された。同地区 には広大な久保家跡地を初め、多くの船主や 船頭の住居が残っており散策を兼ね見学し た。資料館は船主、酒谷長兵衛邸を公開し、 邸内に当時使用されていた船問屋関連資料、 船箪笥、船絵馬等を展示している。 綺麗な九谷焼で提供された昼食後、片山津IC⇒ 白山ICと移動し、 『銭屋五兵衛記念館・銭五の館』 へ。館長、学芸員の濱岡様の説明で資料見学。一番の見ど ころは1/4スケールの北前船『常豊丸』の模型。説明の中 心は五兵衛の生涯、廻船業の経営が中心。



ーザ・ロープニュース#111(2021年4月)
ーザ・ロープニュース#111(2021年4月)

静岡県焼津市

焼津歴史民俗資料館ほか

 

焼津という地名は奈良時代からがあったそうだが、現在は人口約14万人の都市となっている。昔から漁業が盛んで、慶長19年(1614年)に焼津産の生鰹と甘鯛を駿府城に隠居していた徳川家康に献じたり、宝永2年(1705年)には鰹節の製造が既に行われていたという記録がある。江戸時代に入ると、新田開発が進み農業が盛んになる一方で、河口港を利用した廻船業も発達した。 



ーザ・ロープニュース#99(2018年4月)
ーザ・ロープニュース#99(2018年4月)

静岡市清水区

フェルケール博物館で和船模型

 

フェルケール博物館(最寄駅はJR清水駅)は、“船と港の博物館”として、主に清水港に関連した船の模型や船舶関連品を展示している。ドイツ語で『交通』を意味している「フェルケール」の名前を冠した博物館は、シックで洒落たレンガ造りの建物で、入館すると右側の展示室に、近藤和船研究所が製作した8隻の「和船模型」が展示されている。模型は大半が縮尺10分の1で製作された大型船で、なかなか見ごたえがある。



ーザ・ロープニュース#94(2017年2月)
ーザ・ロープニュース#94(2017年2月)

和歌山県串本町

トルコ記念館

日米修交記念館

 

和歌山県の潮岬から紀伊大島に渡り、樫野崎灯台に向かう途中にトルコ記念館がある。串本町は、1890年に樫野崎灯台下の岩礁で座礁したオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号で有名だが、このトルコ記念館では大きく3つのコーナーに分けて、第一に遭難事故関係、第二に日本とトルコの結びつき、第三にエルトウールル号引き上げ調査から分かったことについて展示が行なわれている。引き上げ調査には、ザ·ロープの例会でも講演をいただいた水中考古学者の井上たかひこ氏が関わり、2007 年より行なわれた引き上げ調査に関連した遺品が展示されている。



ブログ『ロープを知る』(2017年7月)
ブログ『ロープを知る』(2017年7月)

兵庫県洲本市(淡路島)

高田屋顕彰館・歴史文化資料館菜の花の

ホール

 

時代的に見て、吉村昭氏の「大黒屋光太夫」の次となれば、司馬遼太郎の「菜の花の沖」の主人公である高田屋嘉兵衛で、江戸時代に漂流してロシアに到達し異文化に接触した歴史的な人物。大阪に出向いたチャンスを捉えて淡路島まで足を延ばした。明石海峡大橋のおかげで、大阪市内からは車で2時間弱、また、神戸三宮からは直通バスの便もある。



ブログ『ロープを知る』(2015年12月)
ブログ『ロープを知る』(2015年12月)

愛媛県今治市

村上水軍博物館

 

戦国時代、来島・因島・能島の村上三家はその強力な海の武力を背景に、瀬戸内海の広い地域を支配し、国内の軍事・政治や海運の動向をも左右していく。来島城を本拠とする来島村上氏は早くから守護大名河野氏と結びつき、因島村上氏は大内氏のち毛利氏の有力な水軍となる。そして、現在の今治市宮窪に本拠を構えた能島村上氏は三氏の中で最も独立性が高く、村上武吉はどの大名にも臣従せず、独自の姿勢を貫いた。



ブログ『ロープを知る』(2015年12月)
ブログ『ロープを知る』(2015年12月)

広島県呉市

大和ミュージアム

 

さて、午後一番は今回旅行のハイライトの一つ「大和ミュージアム」である。このミュージアム、正式には「呉市海事歴史博物館」。ここの最大の呼び物はあの戦艦大和の十分の一巨大模型である。なるほどデカイ!圧倒的にデカイ。実物の正確に1/10であるから全長26.3m、最大幅3.89m、正に威風堂々とした大戦艦である。

ここで大和について多くを語る必要はないだろう。・・・



ブログ『ロープを知る』(2014年7月)
ブログ『ロープを知る』(2014年7月)

佐賀県唐津市

名護屋城博物館

 

佐賀県唐津市の特別史跡「名護屋城並びに陣跡」は、豊臣秀吉の「文禄・慶長の役」における朝鮮半島への出兵基地となった歴史の舞台である。この海の日の三連休を使い唐津・呼子に出かけ、名護屋城跡に隣接して1993年に開館された名護屋城博物館を訪問した。お目当ては、安宅船と亀船の縮尺1/10の復元模型である。



 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro