第29回帆船模型展-2

Photo Gallery of the 29th Annual Exhibition 2004



29-14

両節頭

 

18世紀 中国

1/25 スクラッチビルト

竹本喜道 Yoshimichi Takemoto

 

中国大陸の南北を繋ぐ大運河で活躍したタンデム型 1 連結帆船。帆船が後ろに曳いていた小船(サンパン)  が大きくなり、前後独立しても運航できる、このような姿になったと考えられる。ソコロフの水彩画イラストをもとに、細部の構造は創造で図面を製作した。 

 



29-15

レゾリューション

H.M.S.Resolution

18世紀初期 イギリス

1/50 コーレル社

石渡明敏 Akitoshi Ishiwata(一般)

 

英国海軍の力ッタ一。原形はオランダのヨットと考えられ、1本マストに大きな縦帆と1枚あるいはそれ以上の横帆が特徴。海軍では連絡や偵察などに多数使用し、また税関は密輸取り締まりに、同様に密輸入業者も使用した。2002年の伊東屋帆船教室で製作したもの。 



29-16

レゾリューション

H.M.S.Resolution

 

18世紀初期 イギリス

1/50 コーレル社

吉野成史(一般)

 

伊東屋帆船教室で製作したもの。 このような船形・艤装を持っ船種を当時はカッターと呼んだ。搭載する砲門数の多い順に戦列艦(現代の戦艦)、フリゲ一ト艦(巡洋艦~駆逐艦)、スル一プ艦(フランスではコルべット艦、駆逐艦)、そしてその下位に2本マストのブリッグ艦や1本マストの力ッタ一が位置した。

 



29-17

レゾリューション

H.M.S.Resolution

 

18世紀初期 イギリス

1/50 コーレル社

小林紀雄 Norio Kobayashi(一般)

 

H.M.S.とは、Her [His] Majesty's Ship=女王陛下の船、すなわち英国軍艦を表す。 船首像、船尾の装飾、クオ一タ一バッジ(船尾側面の窓)はキットのものを使わずに自作した。特に船尾の彫刻を同じようなタッチで左右対称に彫るのは難しかった。 



29-18

グラナド

Granado

 

1742 イギリス

1/48 スクラッチビルト

新井芳文 Yoshifumi Arai

 

本来は陸上用兵器である臼砲を艦船に搭載して機動性を持たせようという発想から生まれた船で、主に海岸線の要塞攻撃に用いられた。Anatomy of the ship series の同船の図面をもとに製作した。外板を貼らずフレ一ムなど船体骨組みを表す構造模型である。



29-19

ラ・ルノメ

La renommée

 

1744 フランス

1/64 スクラッチビルト

白井一信 Kazunobu Shirai

 

精織なことで有名なJ・ブ一ドリオ氏の図面により制作中のフランス海軍フリゲ一ト艦。フランス艦独特の強いチュ一リッブ型の船体断面に丸く短い船首、そしてロココ調の船尾装飾など、非常に軽快で美しい船体を持っている。模型は当時のフランス艦の典型的な色

彩を表現している。

 



29-20

ラ・ルノメ

La renommée

 

1744 フランス

1/300 スクラッチビルト

坪井悦郎 Etsuro Tsuboi

 

昨年までのビクトリ一に次ぐ白井氏との大小競作。製作開始は二人とも平成15年初めのほぼ同時期で、以後比較的速いペ一スで進んでいる。甲板上のグレ一テイング(スノコ)は厚さ0.25ミリ、ピッチ0.25ミリ。最初は材料のツゲが柔らかすぎて失敗、2回目は固すぎて欠けてしまい失敗。極小の世界ならではの苦労である。

 




29-21

ロイヤル・キャロライン

Royal Caroline

 

1749 イギリス

1/47 パナート社

飯沢清雄(一般)

 

イギリスの王室ョットで、王女キャロラインの名を持っ。ョットとはオランダのヤハトからきた言葉で、小型の王室専用船のことであり、現代でも王室専用船のことを帆が無くてもョットと呼ぶ。実物はスマ一トな船体すべてが豪華な装飾で覆われていたが、キットの方もたくさんの金属部品でその装飾が表現されている。



29-22

ドルフィン

Dolphyn

 

1750 オランダ

1/50 コーレル社

根本 悟 Satoru Nemoto

 

1750年に建造されたオランダの私掠船。私掠船とは、戦時には敵国商船を拿捕する許可を自国政府から与えられたた民有船のこと。二本マストで、前のマスト(メインマスト)の方が長いこのような帆装の船をケッチという。少人数でも操作ができ操船も容易なこと等から海軍・民間とも小型船に用いられた。



29-23

ミスティック

Mysticque

 

1750 フランス

1/50 コーレル社

川俣利男 Toshio Kawamata

 

フランス、マルセイュで建造されたポ一ラッ力船で貨物船(交易船)として使われた。私掠船(政府から敵国船捕獲を認められた武装民有船)から身を守るためスピ一ドを追求して設計され、また18門のキャノン砲を装備していた。



29-24

ミスティック

Mysticque

 

1750 フランス

1/50 スクラッチビルト

横山士郎 Shiro Yokoyama

 

前檣に大三角帆(ラティーンセ一ル)、主檣、後檣に横帆を装備した、また継ぎ目のない主檣をもっ地中海独特のこのような船形をポ一ラッ力船という。この模型はキットの図面のみを使用して自作したもので、キット部品を用いないこのような作り方をスクラッチビルトという。



 42-27 オランダ海軍省の造艦会議 1:33 坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
42-27 オランダ海軍省の造艦会議 1:33 坪井悦朗 TSUBOI Etsuro