1636 フランス
1/98 マンチュア社
砂澤正昭
帆船模型に取り憑かれ、丸2年。アイフィオンに始まり7隻目のラ・クローンという次第。かつての猛烈社員時代の修正が抜けず、2年間という短期間に6隻もの超特急製作。7隻目は楽々ローンという次第で、特に苦心談と言えるものはないが、あえて探せば以下に丁寧に作るかに執心した。
1749 イギリス
1/47 マンチュア社
三上裕久 Hirohisa MIKAMI
これまでのザ・ロープ展で同船を何度も見かけているが、比較的白木造りのままのものが多いので、濃いめの茶色を所々アクセントに使ってみた。キットにはない帆を作ってみたが、リギングの詳細や省略法の資料がなく、勝手な判断でやってみたので間違いがあるかもしれない。
18世紀中頃 スウェーデン
1/54 マモリ社
彦澤正明 Masaaki HIKOSAWA
第6作目の作品。新潟から手持ちで上京できるよう、小型の本船を選んだが、小さな割には船首ほかの外板張りに苦労した。ふっとロープやフープをつけたり、キャビンのドアに葉巻の包装木皮を使ったりとそれなりに工夫してみた。またビルジポンプを配してみた。帆の縫製はすべて義母にやってもらったが、感謝とともに内心忸怩たる思いが残る作品である。
1768 イギリス
1/75 コーレル社
木村 護 Mamoru KIMURA
本船で9隻目であり、本格的な軍艦への挑戦として、2層構造のフリゲート艦を選んだ。図面と手順書の一部に不整合があり、特に砲門の開口部分は試行錯誤の結果、図面を基本に製作した。全体に統一性のある工作・加工レベルを維持することに努めた。船尾の窓や装飾が金属製で実感に乏しかったので、一部転用しつつ作り変えた。またポンプなどの艤装品も作り直した。暑い夏には根気もなくなり、結局約2年の製作期間となった。
1817 イギリス
1/64 マモリ社
赤道達也 Tatsuya AKAMICHI
伊東屋帆船教室で奥村先生から本船の図面をいただき、帆を作ることに挑戦した。キットは帆なしの3本ヤードだが、トップギャランヤードを付加し、12枚の帆の形を調整するのに苦労した。ボートも縮尺に注意しながら2本のマストやオールを製作した。デッキの下も見にくいながら3つの部屋や階段を作ってある。作者の楽しみの一つです。
1966 イギリス
1/75 イマイ社
横山恭彦 Yoshihiko YOKOYAMA
英国STAが民間の青少年のために建造した鋼鉄製の練習帆船。現在も活躍している。仕上げが塗装勝負のため、塗装に始まり塗装に終わったと言ってもよいほど苦労を重ねたが、まあまあの仕上がりと自分では満足している。ディテールアップも各種治具を作って製作しできるだけのことをしたつもり。ロープ張りの説明が私にとっては難解で理解するのが大変であったが、当会会員の小林様、西明様のご指導をいただき、何とか完成し感謝の気持ちでいっぱいです。
1825 フランス
1/192 スクラッチビルト
金森弘一 Koichi KANAMORI
何とも小さくてよく見えないかもしれませんが・・・。ロープは推定直径0.015㍉のナイロンファイバーを3本撚りあわせ0.03~0.2㍉の5種類の太さのものを作り、実物の船の縮尺に近いものを使用した。滑車は他の木部と同じくツゲ材を使用し、一番小さいものはツゲ棒の0.4㍉の面に0.2㍉の穴を開け、長さ0.7㍉にカットした後、特製のクリップに固定してサンドペーパーで仕上げた。また大砲や舵のヒンジは真鍮や銅の線、あるいはそれらの板で製作し、黒染めの薬品処理をしてある。さらに甲板や外板の釘、約2千本は直径0.2㍉のナイロン線を染色して使用した。
17世紀 スペイン
1/360 スクラッチビルト
金森弘一 Koichi KANAMORI
ヒヤシンスと同じくすべての部品を原材料から加工して製作した。ロープは女性のストッキングからナイロンの単繊維を取り出し、これを自作のロープ撚り機で撚って作ったもの。木部は大部分がツゲ材で、その他黒檀やエリマキ等も使用した。精密加工するために、卓上用の丸鋸と機械鋸を自作した。またベル(金メッキ)やランタン、大砲は小型の卓上旋盤で削り出した。別置きの人形は寸法の実感を得るために配置したもので、手に持っているのは実寸3㍍の物差しです。